2024年 4月 25日 (木)

【あなたの知らない感動家電】(3) もう照明で消耗しない、「Hue」は電球を再発明した

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   日常生活を激変させる、最新のスマート家電を連載でお伝えするこの企画。連載では、「家電の達人」である木村大介さんから、オススメの製品を聞き出す。

   木村さんは、中古マンションのリノベーションサービスを展開する「リノベる」に勤務。同社では、ハイテクな最新家電を導入し、賢く素敵な生活を目指す「スマートホーム」の研究や展示、販売を行う。

   自動掃除ロボット「ルンバ」、コミュニケーションロボット「BOCCO(ボッコ)」に続く第三回は、スマートLED照明「Hue(ヒュー)」を特集する。

   「Hue」は、自宅の照明をスマホ一台で操作できる優れもの。ただそれって何が便利なの?スイッチで良くない?――そんな率直な疑問をぶつけた。

画像中央がHue
画像中央がHue

家電業界の雄の自信作

   「Hue」は、オランダの家電大手・フィリップスが販売する、いわゆるIoT(モノのインターネット)製品だ。

   見た目はいたって普通の電球(E26口金対応)。しかし、ネット経由で、スマートフォンの専用アプリから電源のオン・オフや明るさの調整が可能だ。

   さて、実力やいかに。早速木村さんにデモをお願いしたところ、なぜか手に持っていたスマホを机に置いてしまった......。

スイッチを変えるスイッチ?

   「照明のオン・オフのたびにアプリを立ち上げるのって面倒なんですよね」

   ――え!? それ、言ったらおしまいなんじゃ......。

「だって想像してみてください。照明の操作のたびにスマホを取り出して、アプリを立ち上げて、対象の部屋を選んで、ONにするって手間じゃないですか?それよりも、使い慣れた位置にある壁のスイッチを押すほうが早いですよね」

   ――たしかに......。

   「でも、その壁のスイッチにも弱点があるんですよ。『リノベる』にリノベーションを依頼してくださるお客様で、施工後に照明に関する相談で多いのが『リビングの入り口付近にスイッチを設置したけど、使い勝手が悪かった』といった、スイッチの位置についてです。スイッチの位置は配線工事をしないと変更できず、お金も時間もかかりますし、気軽に変更できなかったわけです」

   「ほかにも、『寝室だけでなくクローゼットの照明も同時に操作できれば楽なのに』と思ったことはありませんか?」

   ――ありますね。

   そこで、木村さんはおもむろに小型の電子機器を2つ取り出した。聞けばこれらはHueに対応する専用デバイスで、スイッチやリモコンとして使えるという。

   「このスイッチは思うままに取り外しができんです。生活スタイルやシーンに応じて場所を変更でき、就寝前には枕元に設置する、なんて使い方もアリです」
これがHueを動かすうえで便利(画像上)「Dimmer Switch」、(画面下)「Tap」(画像はフィリップスの公式サイトより)
これがHueを動かすうえで便利(画像上)「Dimmer Switch」、(画面下)「Tap」(画像はフィリップスの公式サイトより)
「さらに、このスイッチを設定すれば、操作できる照明を自由にカスタマイズできます。なので、リビング周りの照明をワンタッチで消せるようにしたり、玄関に1つ置いておけば、スイッチひとつで家の照明すべてを消すなんてことも。『キッチンだけ点けっぱなしだった...』といった失敗もなくなるわけです」

   もちろん、電源のオン・オフだけでなく「調色(色を変える)」と「調光(明るさを変える)」機能も備えている。たとえば、勉強や仕事で集中したい時は「昼白色」、くつろぎながら映画を見る時は「電球色」といった使い分けも可能だ。

シーン毎に色温度を選べる(画像はGooglePlayストアより)
シーン毎に色温度を選べる(画像はGooglePlayストアより)

明かりが子供を寝かしつける合図に

   ――「移動型スイッチ」が便利なのはよく分かりました。でもそれで家の電球を変えよう、とまでは正直いかないのでは?

「そうですね。実はもっと便利な使い方もあります。私たちのお客様は、こっちの機能も活用しています」

ということで、「上級テクニック」も聞いた。

   「まずは『タイマー設定』。これをうまく活用されている方もいます。例えば、起床時間に合わせて点灯するようにしたり、20時になったら照明が暗くなり、それを子どもを寝かしつける合図にしたり」

   「そしてもうひとつ。こちらの機能はスマホを使いますが、アプリから遠隔操作が可能なので、最寄り駅に着いたタイミングで部屋の照明が点くよう設定している方もいらっしゃるようです。防犯目的ですね」

   ――外出先から家の明りを自由に操れるわけですね。ただこういうのって設定難しくないですか? 慣れないと途中で挫折しそうですが......。

   「ですよね! そのような理由でHueを使いこなせていない方は多くいました。リノべるでは、『ITオタクと同じように便利な暮らしを享受できるようにする』をコンセプトにした設定サポートアプリ『Connectly App』を提供しているのですが、これを使えば初期設定やスイッチの設定変更がチャット形式で簡単に設定できるので便利ですよ」
Connectly Appの利用イメージ
Connectly Appの利用イメージ

   気になる値段だが、購入後すぐに使えるスターターセット(電球2個、リモコン型デバイス、電球とスマホ・専用デバイスをつなぐ「ブリッジ」の4点)が1万5000円ほど。赤や青など1600万色以上に対応した電球のセット(約3万円)もあるが、「日常生活では前者で十分」(木村さん)。電球単体での追加購入ももちろんできる(1個3500円ほど)。

   昨今話題の「Google Home」や「Amazon Echo」といったスマートスピーカーとの連携が発表され音声操作も可能となるなど、ますます便利になっていく「Hue」。家庭照明のスタンダードが「Hue」になる日も近いかもしれない。

スターターセット(画像はフィリップスの公式サイトより)
スターターセット(画像はフィリップスの公式サイトより)
AIスピーカーに続々対応(画像はフィリップスの公式サイトより)
AIスピーカーに続々対応(画像はフィリップスの公式サイトより)
ケーブルタイプもあり(画像上はフィリップスの公式サイトより、画像下は利用イメージ)
ケーブルタイプもあり(画像上はフィリップスの公式サイトより、画像下は利用イメージ)

   次回は、スマートセキュリティカメラ「Arlo(アーロ)」を紹介予定。「このスマート家電を取り上げてほしい」という要望があれば、こちらからご連絡ください。

木村 大介

木村 大介

1985年生まれ。信州大学大学院工学系研究科機能機械学専攻。半導体業界、アドテク業界を経て2015年5月にリノベるに入社。新規事業「Connectly」の責任者として従事。2016年12月にスマートハウス専用アプリ「Connectly App」対応住宅の1号案件を販売し、2017年8月時点で導入世帯数17件。

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