共働き世帯の家庭が増えている昨今、夫婦の家事分担を訴えかける声も高まりつつある。「主夫」「料理男子」なる言葉も珍しくなくなり、家事を得意とする男性は増えているのかもしれない。一方、男性が家事をそつなくこなせるゆえに「私の立場がない」と嘆く女性の声も聞こえる。何かやろうとしても「何もやらなくていいよ」って...「家事が出来過ぎる男性ってどうですか?」。女性向けのネット掲示板「ガールズちゃんねる」で2017年12月14日、そんなタイトルのトピックが立った。投稿者には、同棲中の同い年の交際男性がいる。自身より稼ぎが良い上、料理も洗濯も掃除も完璧にこなす。「ぶっちゃけ私の立場がないです。何かやろうとしても何もやらなくていいよって言われて凄く惨めになります。皆さんは家事が出来過ぎる男性ってどう思いますか?」同掲示板ではこれに対し、「できないより何倍もいい」「出来ないのは本当に出来ないから、ありがたいとしか思わない。最高の彼氏だと思うよ」「世の中何もできない男がどれだけいることかごはんレンジであっためるのすら大変だと思う男がいるらしい」「何も出来ない、やらない、やってもらって当たり前のクズより百倍マシ」「結婚したら助かるよ!本当に!」と男性を評価する声が殺到した。一方では、「やってくれるなら良い」と前置きして「こだわり強いとかだったらめんどくさいけど」「でも同じ完璧さをこちらにも求められるとしんどいかな」「でもそれを『やってやったぜ!』感を押し付けなければ有り!!」「やり方を巡るこだわりのぶつかり合いがめんどくさい。それがなければ理想的」と注文をつける声も目立った。家事が出来るより、高給取りの方が何倍も良い同掲示板を見る限り、投稿者のように「私の立場がない」と感じるという声はあまりなかったが、「引け目を感じるかも...」「仕事もして、家事もできりゃ、いらないよね嫁」「家事が出来るより、高給取りの方が何倍も良い 家事する男は細かいことに口うるさいだけだよ!」と、男性に否定的な意見などもちらほら見られた。20~40代で同居の子どもがいる共働き夫婦を対象に、大和ハウス工業が実施した「家事」に関する意識調査(2017年4月15~16日実施、回答者数は20~40代の男女、各年代100人ずつで合計600人)によると、「家事への参加率」をめぐり、夫婦間にはギャップがある。共働き夫婦に「家事の負担割合」について聞くと、妻の認識では「夫1割、妻9割」だと思う人が37.3%でトップ。次いで、「夫2割、妻8割」が22.3%、「夫3割、妻7割」が11.3%となり、妻の88.6%が「妻の家事負担が7割以上」と答えた。一方、夫の認識では1位が「夫3割、妻7割」の27.0%だった。
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