2018年 10月 16日 (火)

インフルエンザ予防に加湿器使用 扱いを誤ると別の危険にさらされる

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   インフルエンザの猛威がとまらない。国立感染症研究所が発表した2018年第4週(1月22日~1月28日)の定点当たり患者報告数は52.35人で、前週を上回った。インフルエンザ流行マップを見ると全都道府県で警報レベル、しかも北海道を除く46都府県では3段階中最高を示している。

   感染対策として乾燥を避けるために加湿器を使用する人は少なくないはずだ。だが意外な「落とし穴」がある。

  • 国立感染症研究所発表のインフルエンザ流行マップ。北海道以外すべてが、「警報レベル」で最も高い色だ
    国立感染症研究所発表のインフルエンザ流行マップ。北海道以外すべてが、「警報レベル」で最も高い色だ

高齢者施設からレジオネラ菌検出

   東京都健康安全研究センターのウェブサイトによると、インフルエンザ予防には室内の湿度管理が重要だ。ウイルスは比較的乾燥に強く、また乾燥が続くとのどや気管支の防御機能が低下してインフルエンザウイルスの感染が起きやすくなる。「室内では加湿器を上手に利用し、適正な湿度(概ね相対湿度40%以上)を保つことが重要だと言われています」とある。

   調査会社マイボイスコムが2018年1月30日に発表した加湿器に関するインターネット調査結果を見ると、回答数1万786件の中で直近1年間に加湿器を利用したのは29.4%。このうち使用時期は「冬」と答えた割合が80.2%と他の季節を圧倒した。理由のひとつとして「風邪、インフルエンザにかかった時、予防したい時」が18.7%となっている。インフル対策に加湿器を使う人が一定数いることが分かる。

   しかし加湿器も扱い方を誤ると、インフルエンザ以外の疾患リスクが高まる恐れがある。大分県は1月19日、同県国東市の高齢者施設で3人の入所者からレジオネラ菌が確認され、施設内の加湿器から菌が検出されたと発表した。うち1人は肺炎で死亡した。レジオネラ菌は高齢者や乳幼児など抵抗力が弱い人が感染しやすく、急激に重症化して命を落とす場合がある。

   2月5日放送の「モーニングショー」(テレビ朝日系)で、この件が取り上げられた。レジオネラ菌の基準値は水100ミリリットル当たり10個未満だが、問題の加湿器からは2万2000個もの菌が検出された。感染症に詳しい内科医の久住英二氏は、「(入所者や関係者らのうち)誰かの体などに菌が付着していて、水が汚染されたのだと思う」と推測した。

熱を使わない方式は頻繁にメンテナンスを

   番組によると加湿器には、(1)スチーム式、(2)超音波式、(3)気化式、(4)ハイブリッド式、の4種類がある。レジオネラ菌が検出された高齢者施設で使用していたのは、超音波式だった。細かい振動を出して霧吹きのように水を出す。水を加熱して出すスチーム式や、水を吸い上げたフィルターに温風をかけて気化させるハイブリッド式と異なり、熱は使わない。やけどのリスクが低く、製品自体の価格や使用する電気代が安い利点がある。

   実はレジオネラ菌は、60度以上の高温で死滅する。熱に弱いので、衛生面を考えるとスチーム式やハイブリッド式を久住氏は勧めた。一方で超音波式や気化式は、メンテナンスを怠るとぬめりが残り、菌が繁殖しやすい環境が出来てしまう。特に水タンクの隅やフィルターは、取扱説明書で推奨されている方法や清掃時期に沿って、こまめに手入れをして使用したい。

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