「充分」と「十分」はどう使い分ける? テレビ番組での説明に「待った」
2018.03.19 12:08
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記者ハンドブックではあて字?
テレビ番組での説明に、ツイッター上で「待った」をかける人々が現れた。
「待った」の根拠は、文化庁や、共同通信社発行の日本語用字用語集「記者ハンドブック」の見解だ。
文化庁の公式ウェブサイトには、「本来は『十分』であって、『充分』はあて字である」と記載されている。一方、「記者ハンドブック 新聞用字用語集」(第13版)には、「じゅうぶん」「充分」は「十分」に統一する見解が示されている。
このことを根拠に、「十分」と「充分」は、「意味合いに差はない」「使い分けはないはず」といった意見が持ち上がった。
番組放送直後、さまざまな反響が寄せられていることについて、番組で解説したサンキュータツオさんは、3月13日夜ツイッターを更新。自身の意見を伝えている。
「どうやらTBS『この差』の類語の解説がだいぶ日本語に詳しい人たちから問題視されているようだ。たしかに成立なんてだれにもわからないし、俗説だからダメだという人もいると思います。ですが、『誤用』や『俗説』と言われるものは、<なぜ支持されたのか>ということのほうが大事です」
続けて、反論や議論が生まれることは当然だとした上で、自論を展開した。
「成立事情や本来の用法などは、現在の使用方法を考えるうえでの参考で、それに戻せというレベルの話などでは決してありません。類義語に関してはおなじだなどということは決して言えません。おなじなら存在理由の説明がつかないからです」