こんなにつらい... 「摂食障害」を知ってほしい
2018年12月10日12時00分
「ふつうに食べられない人」6人に長期間インタビュー

過食・拒食を繰り返す"ふつうに食べられない人"6人に、4年間、111時間におよぶインタビューを通し、食の本質を探る『なぜふつうに食べられないのか 拒食と過食の文化人類学』(著者:磯野真穂 春秋社 2700円)。摂食障害という病名の先に彼女たちを待ち受けていたのは、「本質主義」の罠であった...。
「ふつうに食べられない人生(視線・応答・逃避―結城理央の場合;飲まない半生―長田奈々の場合;拡縮する自己―荻原由佳の場合;外見がすべて―田辺敬子の場合;誰が「やせ」を望むのか)」「医学的視座―「摂食障害」の治し方(還元主義―「個人を見よ」という医学の教え;還元主義の検証―とりこぼされたもの;カロリー地獄―澤拓美の場合;「おいしさ」のない食事―概念による体験の抑圧;ぶれる―武藤さゆりの場合;「家族モデル」の閉じられた救済)」「食体験準拠論―体験が語る食の本質(フロー―過食の「楽しさ」;反転する日常―キャベツで過食ができない理由;食の本質―私たちが食べるわけ)」の全3部。