2024年 4月 20日 (土)

アニメとコラボで大躍進「こてっちゃん」【ツイッターは仕事!企業公式「中の人」集合(7)】

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   テレビCMで「甲子園の味」のフレーズで知られる、食品加工会社エスフーズ(兵庫県西宮市)の牛もつ加工品「こてっちゃん」。その公式ツイッターアカウントのタイムラインには「こてっちゃん」の調理画像や動画が多く並び、見ているだけで食欲をそそられる。

   プロフィールにあるアカウント開設日は2017年9月。初めはフォロワー数が伸び悩んだが、現在は約4万5000にまで増加した。今では「おはようございもつ」、「ニックリ」、「ええんやで」と親しみを持たれる独特の言い回しで、人気企業アカウントの1つになっている。運用開始当初の低迷期を脱した背景には、あるアニメの存在があった。

  • こてっちゃん(エスフーズ株式会社)公式ツイッター担当者
    こてっちゃん(エスフーズ株式会社)公式ツイッター担当者
  • 担当者お手製の「こてっちゃん」パネル
    担当者お手製の「こてっちゃん」パネル
  • テレビアニメ「アニマエール!」×「こてっちゃん」ツイッターコラボプレゼントのランチョンマット
    テレビアニメ「アニマエール!」×「こてっちゃん」ツイッターコラボプレゼントのランチョンマット
  • こてっちゃん(エスフーズ株式会社)公式ツイッター担当者
  • 担当者お手製の「こてっちゃん」パネル
  • テレビアニメ「アニマエール!」×「こてっちゃん」ツイッターコラボプレゼントのランチョンマット

「こてつ」と「虎徹」...ひらめいたツイートが転機に

こてっちゃん(エスフーズ株式会社)】「こてっちゃん」にまつわるさまざまな情報を発信するほか、もつを食べたツイッターユーザーの投稿を積極的にエゴサーチし、引用RT(リツイート)している。現担当者は18年6月より運用中。
※2020年2月時点で退職。現在は別の担当者が「中の人」を務めている(2020年2月1日追記)。

   担当者はマーケティング部マーケティング課の社員。「こてっちゃん」をはじめとした家庭用製品全般にまつわる資料作りや数値の管理・分析、アンケート・カタログなどの作成、イベント企画運営などが業務だ。「今後のブランド展開を考えた時、受け身になるのではなく、情報を自ら発信する場を持ち、時代に即してイメージを変えていく必要がある」と考え、運用を始めた。

   しかしツイッター経験がほぼなかったため、初めは「日々手探りで運用しながら学ぶ状態。スタートから半年ほどはひたすら我慢する時期」だった。当時のフォロワー数は2000弱で、なかなか増えないと悩んでいたが、あるツイートがきっかけとなり転機が訪れる。18年12月5日の投稿だ。卯花つかさ氏の4コマ漫画を原作とするテレビアニメ「アニマエール!」には「舘島虎徹(たてじまこてつ/ニックネーム:こてっちゃん)」というキャラクターが登場することから、

「ま、(同じ名前やから)多少はね?#あなたっぽいアニメキャラ #こてっちゃん」

   テレビアニメ「アニマエール!」公式アカウントのツイートを引用RTする形で、名前が似ているとアピールしたのだ。すると、それまでにない数の「いいね」や「RT」のほか、「アニマエール!」公式アカウントから「こてっちゃん公式さんにこてっちゃんを見つけて頂き感謝!!」と感謝メッセージが、卯花さんからは「『こてっちゃん』を食べる舘島虎徹のイラスト」が、それぞれツイートで寄せられた。

「12月5日の夕方、テレビアニメ『アニマエール!』を製作している東宝から、コラボをしないかと提案を受けました。『このチャンスを逃したら今後ツイッターを続けていても成果は上がらないだろう』と直感したので、必死に社内を説得して初のコラボキャンペーンを形にしました。今振り返れば、あの苦しかった半年間はこのコラボのための『下ごしらえ』というか、準備期間だったのかもしれません」

   キャンペーンツイートのRT数は3000に上り、フォロワー数も大幅増。一連の出来事から、サブカルチャーの話題はツイッターとの親和性が高く、不思議な化学反応が起きるジャンルだと学んだと言う。

各企業公式ツイッターアカウント担当者(通称:中の人)をJ-CASTトレンド記者が突撃取材。「業務」として日々ツイッター運用に取り組む担当者たちの魅力を紹介する。

姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中
カス丸

ジェイキャストのマスコットキャラクター

情報を活かす・問題を解き明かす・読者を動かすの3つの「かす」が由来。企業のPRやニュースの取材・編集を行っている。出張取材依頼、大歓迎!