2022年 5月 29日 (日)

性欲、妊娠、精子バンク...30代「女の本音」を煮詰める 堤幸彦監督の真骨頂映画「truth」

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   「精子バンク」をテーマに、1人の男と同時期に交際していた3人の女性が激しいやり取りを繰り広げる映画「truth~姦しき弔いの果て~」。監督は「トリック」や「20世紀少年」を手がけた堤幸彦氏、脚本は三浦有為子氏だ。今後、国内外の多数の映画祭への出展を予定している。

   新型コロナウイルス感染拡大の影響で、一時は「仕事ゼロ」に追い込まれた俳優・広山詞葉さんが発起人となり、集ったスタッフらと2か月余の期間で作り上げた。J-CASTトレンドは前回、広山さんほか、同作に出演する声優・福宮あやのさん、俳優・河野知美さんに、コロナ禍における役者の現況と、今後「俳優業を続けるうえで重要だと思うこと」を取材。今回は「truth」の見どころや撮影秘話を語ってもらった。

  • (左から)声優の福宮あやのさん、俳優の広山詞葉さん、河野知美さん(c)映画「truth~姦しき弔いの果て~」パートナーズ/写真・ハラダケイコ
    (左から)声優の福宮あやのさん、俳優の広山詞葉さん、河野知美さん(c)映画「truth~姦しき弔いの果て~」パートナーズ/写真・ハラダケイコ
  • (左から)各々が演じたいように演じられる「信頼関係」があった、と笑顔で語る広山さんと河野さん(c)映画「truth~姦しき弔いの果て~」パートナーズ/写真・ハラダケイコ
    (左から)各々が演じたいように演じられる「信頼関係」があった、と笑顔で語る広山さんと河野さん(c)映画「truth~姦しき弔いの果て~」パートナーズ/写真・ハラダケイコ
  • (左から)作品の魅力について語る福宮さん、広山さん(c)映画「truth~姦しき弔いの果て~」パートナーズ/写真・ハラダケイコ
    (左から)作品の魅力について語る福宮さん、広山さん(c)映画「truth~姦しき弔いの果て~」パートナーズ/写真・ハラダケイコ
  • (左から)声優の福宮あやのさん、俳優の広山詞葉さん、河野知美さん(c)映画「truth~姦しき弔いの果て~」パートナーズ/写真・ハラダケイコ
  • (左から)各々が演じたいように演じられる「信頼関係」があった、と笑顔で語る広山さんと河野さん(c)映画「truth~姦しき弔いの果て~」パートナーズ/写真・ハラダケイコ
  • (左から)作品の魅力について語る福宮さん、広山さん(c)映画「truth~姦しき弔いの果て~」パートナーズ/写真・ハラダケイコ

重いテーマをコメディーで斬る

――あらすじを教えてください。

広山:俳優の佐藤二朗さん(特別出演)が演じる男と、3年前から同時期に交際していた3人の女たちが、「男が事故死」したのをきっかけに一堂に会します。葬儀が終わった夜、東京都内の一等地にある男のアトリエへ誰からともなく集まり、顔を合わせてしまった女たちは、「あなた、誰!?」、「私こそが彼の本命だった」、「彼の子どもがほしい」と泣き叫び、罵り合い、殴り、語り......やがて「男の真実」にたどりつく、という話です。私は「美貌の受付嬢」九条真弓を演じます。
河野:私は女医の小林さな役を務めました。女3人とも全然違う立場・性格なので、誰かに自己投影しながら見てもらえるのでは。
福宮:私は子持ちのシングルマザー・栗林マロン役です。恋愛や結婚、性欲、妊娠、出産、そして「精子バンク」。ともすれば重いテーマにまつわる「女の本音」をあけすけに話しているのですが、コメディーなので深刻になりすぎずに楽しめると思います。

――「精子バンク」を取り上げた作品は珍しいですね。どなたが発案を?

河野:私です。「濃厚接触」が忌避されるようになっている昨今、接触なしに子孫をどう残すかと考えたときに「精子バンク」があると思ったこと。私自身、既婚で「子どもを持たない」選択をした身ですが、「もし心が変わって、子どもを産みたいと思った時にどうするか」と想像したこと。それからちょうど、米国で「精子バンク」を使って子どもを設けたカップルが、「IQ160以上の男性の精子を購入したはずが、実は犯罪歴のあるドナーだったと判明した」という記事を目にしたことがあり、興味を持っていました。
広山:私は当初、とにかく「女性」を描いた映画にしたいと思っていました。河野さんからアイデアをもらい、堤監督にも「面白いね!」と太鼓判を押していただいたので、「精子バンク」と「女の本音」にフォーカスした作品が出来上がったんです。

堤監督「本気の『遊び』をやるぞ」

――どういう経緯で監督や役者が集まったのですか。

広山:コロナ禍で仕事が思うようにいかず、「このまま2020年が終わるのは嫌だ」という一心で20年9月29日に、以前から親しくしていた福宮さん、河野さんに「一緒に作品を作らないか」と声をかけました。文化芸術団体を対象に、取り組みに必要な経費を支援する文化庁の「文化芸術活動の継続支援事業」申請締切日寸前のことです。申請に必要な書類作成が結構難しく、1人では厳しかったのですが、福宮さんがサポートしてくれてギリギリ間に合いました。

――最初から堤監督がメガホンを取ると決まっていたのでしょうか。

広山:いえ、まったくそんなことはありませんでした!元々ご縁があり、映画を作ろうと思っているとご連絡を差し上げたところ、内容に興味を持ってくださったんです。
福宮:堤監督ファンにとっては、「これぞ堤幸彦!」と感じられる、「原点回帰」あるいは「真骨頂」と言える作品になっていると思います。制作にあたって、堤監督が「本気の『遊び』をやるぞ」と仰っていたことが忘れられません。撮影は11月21日、22日の2日間のみでしたが、非常に濃密な時間でした。

――現場の雰囲気はどうでしたか。

河野:とても上手く回っていたと思います。全員の気持ちに「温度差」がなかったのが大きかったです。自分が必死に演技をしていても、共演者に「やる気が無いな」と感じると冷めてしまうので...。
あとは、「泣き」の演技前に感情を溜めておきたくて、1人で静かに過ごしていたのですが、2人が自然と察して放っておいてくれたのもありがたかった。
広山:各々、演じたいように演じられる「信頼関係」がありましたね。
福宮:私は河野さんと今回の作品を通じて知り合ったのですが、初対面時に「久しぶり」と言ってしまうくらいでした(笑)。顔を合わせる前に文字でやりとりはしていましたが。そのくらい打ち解けて、3人で楽しく作り上げられましたね。
広山:私自身、30代の女性なのですが、まさに同年代に刺さる内容になっていると思います。みんなが普段「言いたい、でも言えない」と思っていることが、たくさん詰まっているエンターテインメント作品です。ぜひ見て、スカッとしてもらえたら嬉しいですね!

○プロフィール
河野知美(こうの・ともみ)
迫田公介監督作品『父の愛人』でビバリーフィルムフェスティバル(USA)でベストアクトレス賞受賞。NHK大河ドラマ『西郷どん』や高橋洋監督作品『霊的ボリシェヴィキ』、三宅唱監督作品『呪怨:呪いの家』などに出演。

広山詞葉(ひろやま・ことは)
映画「ファーストラヴ」、ドラマ「最後から二番目の恋」「軍師官兵衛」、舞台「後家安とその妹」など出演。プロデュース作「今夜新宿で、彼女は、」では数多くの女優賞作品賞を受賞。主演映画「ひとつぼっち」本年公開。

福宮あやの(ふくみや・あやの)
2011年声優としてデビュー以降『Marriage Story』、『グッド・ファイト』など多くの作品に出演。2014年にはteam.鴨福を立ち上げ、主宰として毎年朗読劇公演を行っている他、司会やナレーターとしても活躍している。

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