2024年 4月 19日 (金)

マスクそろそろ外しても... コロナ「ひと段落」ムードに専門家は

   いつになればマスクを外せるか、をテーマとした報道を見かける機会が多くなった。政府関係者や専門家は、会見などで「脱マスク」の検討についてたびたび言及している。

   欧米ではマスク着用義務を緩和するところがある。2022年4月29日からの大型連休では2020年以来初めて新型コロナウイルス対策による移動制限がなく、日本では感染への警戒がひと段落ついた状況だ。ツイッター上では「もうマスクはいらない」「暑くなってきたから外したい」といった声を数多く見かける。

  • マスク生活からはもう離れたい?(画像はイメージ)
    マスク生活からはもう離れたい?(画像はイメージ)
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コロナ担当相の見解

   4月22日付FNNプライムオンラインによると、山際大志郎新型コロナ対策担当相は海外でのマスク着用緩和について、日本でも将来的にマスク着用を続けるのか、議論する必要があるとの考えを語った。

   また同月24日付毎日新聞(電子版)によると、この日NHKの討論番組に出演した山際氏は、新規感染者数が大幅に減少し感染するリスクが減ればマスクは不要になるとコメント。「科学的なエビデンス(根拠)を積み重ねて、こういう場合はもういいじゃないかという事例を増やしながら、徐々に(緩和して)いくのが現実的だ」と、段階的な緩和を検討する可能性を示した。

   後藤茂之厚生労働相は26日の会見でマスクの着用緩和の時期や考え方について問われ、「国民の皆様には、マスクの着用を含む基本的感染対策の徹底についてご協力をお願いしている」と答えている。

   山際氏の討論番組での発言については「緩和にあたっては、専門家の意見や科学的なエビデンスも踏まえながら判断する必要があることについて発言されたもの」と認識を示した。

   4月3日付日刊ゲンダイDIGITAL記事では、浜松医療センター感染症管理特別顧問の矢野邦夫氏が「7月にはマスクを外せる条件が揃うのではないでしょうか」と見解を示した。「ワクチン接種希望者の3回目が終わる時期であること、もうひとつは薬事申請中の塩野義製薬『3CLプロテアーゼ阻害薬』が処方できる環境になっていると考えられるから」と理由を述べている。

マスク外してもいい場面を今後検討

   複数の専門家は、現状ですでにマスクを外してもいい場面について見解を語っている。「屋外」だ。これについては、厚労省が2020年から方針を示している。高温や多湿といった環境下だと熱中症のリスクが高くなり得るため、屋外で他人と2メートル以上の距離が確保できる場合には、マスクを外すように呼びかけているのだ。

   日本医師会の中川俊男会長も22年4月27日の定例会見で、「当面は感染抑制のためマスク着用にご協力いただければ」と求めた上で、ゴールデンウィークを前にして気温が高まってきたとして「熱中症には十分気を付けて、屋外などで(他人と)十分な距離があるときには、マスクを外す対応を」と呼びかけた。

   同日の衆議院厚生労働委員会で、立憲民主党の柚木道義議員は、国立感染症研究所・脇田隆字所長に対し、屋外での食事時など、どういったときにマスクを外していいと考えられるかを聞いた。

   脇田氏は「屋外において、人との距離が十分取れている場合」「屋外で会話がないような場合」では、マスクの着用は必ずしも必要ではないと語る。また、今後気温と湿度が高くなることや、マスクを着用していては他人とのコミュニーケションが取りづらくなるという問題もあるとして、屋外で人の距離が確保されている場合にはマスクを外すことが推奨されるとした。

   ほかに、具体的にどういった場面でマスクを外せるかについては現状提言はできないが、今後議論をしっかりして進めていくとしている。

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