2024年 2月 23日 (金)

JR東日本「国産材活用で社員の成長」実感 木が「良い職場」考えるきっかけに

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■連載(最終回)

   東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)新幹線統括本部「東京新幹線運輸区」の一角に、国産の無垢材家具を導入し、「木の心地よさを感じられる場」を生み出す様子や、社員の心身や行動、働き方の変化を、J-CASTトレンドが取材・検証し、伝える連載。

   22年7月から半年あまりの歩みを、家具提供および搬入・設置を担った西川バウム(埼玉県飯能市)と、デザインアドバイス協力の乃村工藝社(東京都港区)、そしてJR東日本の三社に振り返ってもらった。コミュニケーション機会増や、職場内の環境やルールへの興味・関心の高まりに、ひと役買ったようだ。

  • 「木の心地よさを感じられる場」で談笑する、新幹線統括本部「東京新幹線運輸区」社員(JR東日本提供、撮影のためマスクを一時的に外しています)
    「木の心地よさを感じられる場」で談笑する、新幹線統括本部「東京新幹線運輸区」社員(JR東日本提供、撮影のためマスクを一時的に外しています)
  • 幅がマチマチの木の板を継ぎ合わせ、ビスで打った簡素な作りだが、長持ちしている「みかん箱」(西川バウム・浅見代表提供)
    幅がマチマチの木の板を継ぎ合わせ、ビスで打った簡素な作りだが、長持ちしている「みかん箱」(西川バウム・浅見代表提供)
  • 「木の心地よさを感じられる場」で談笑する、新幹線統括本部「東京新幹線運輸区」社員(JR東日本提供、撮影のためマスクを一時的に外しています)
  • 幅がマチマチの木の板を継ぎ合わせ、ビスで打った簡素な作りだが、長持ちしている「みかん箱」(西川バウム・浅見代表提供)

「SDGs」へのハードル下がった

   実際に無垢材家具に触れ、導入前後の変化を肌身で感じてきたJR東日本「東京新幹線運輸区」。本連載への参画にあたり、大きなレイアウト変更を行なった結果、「想定していたよりも社員からの反応が多く返ってきた」という。誰でも使いやすい・働きやすい職場づくりに意識が向き、「木の香りがする」「なぜレイアウト変更したのか?」「この椅子は固いからこうした方がいい」などの会話が生まれた。

「ポジティブな意見だけでなく、『前の方が良かった』『椅子が固い』などの指摘もありましたが、より良い職場のあり方について議論するきっかけになりました」
無垢材家具が、コミュニケーションのきっかけに(JR東日本提供)
無垢材家具が、コミュニケーションのきっかけに(JR東日本提供)

   また、「SDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)」に抱く印象にも、変化があったそうだ。

   元々、難しそうなイメージを持っていた社員から、本プロジェクトに関わること・広めること自体がSDGsの取り組みの1つだと思うとハードルが下がった」との声が上がったり、「もっと様々なことに職場全体で取り組んでいけたら良い」と考える社員が出てきたりした。

本物の苔を飾った「コケリウム」を、自主的に管理する社員も出てきた(JR東日本提供)
本物の苔を飾った「コケリウム」を、自主的に管理する社員も出てきた(JR東日本提供)

   JR東日本は、SDGs達成に向け「地球温暖化防止の取組み(ゼロカーボン・チャレンジ2050)」「資源循環社会の実現に向けた取組み」、「生物多様性の保全」、「地域社会との共生」などに力を入れている。加えて、社員の活躍機会の拡大と、「働きがい・働きやすさ」を向上させる取り組みも、重要項目の一つだとしている。

   同社の経営企画部門は、東京新幹線運輸区に「国産の無垢材家具を導入し、『木の心地よさを感じられる場』を生み出す」プロジェクトへの参加が、社員の成長につながったと語る。普段は車掌や運転士として働いている社員が、設置する家具の検討や設置場所の調整などに携わり、「実際に木材家具のもとになる木々の見学に訪れ、国産木材の現状について学んだ」点が、特に有益だったようだ。

   半年間使った無垢材家具は西川バウムが引き取り、新たな製品に生まれ変わらせる。縁側デッキは、幼稚園の遊具や、一般家庭のウッドデッキなどになり、棚板はまた棚板として使われたり、一般家庭のテーブルなどに再利用されたりする。

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