北欧デンマークの食や文化を体験できるイベント「Denmark Open Day」が2025年11月1日、東京・代官山のデンマーク大使館で開催された。会場となる中庭では、本場のホットドッグやウイスキー、バタークッキーなどが無料で提供された。
通常は立ち入ることができない駐日デンマーク大使公邸もガイド付きで特別に公開され、陶磁器メーカー「ロイヤルコペンハーゲン」の創業250周年を記念した展示を鑑賞できた。
中庭ではホットドッグやビールが提供
このイベントは、毎年代官山で行われるフェスティバル「猿楽祭」に合わせて年1回開催される。記者が午前10時ごろに訪れると、中庭はすでに来場者でにぎわっていた。デンマークのビールメーカーや水産メーカーなど約10社が中庭を囲むように出展し、各ブースには長い行列ができていた。
食を体験できるブースとしては、毎年恒例の「ソーセージワゴン」で本場のホットドッグが提供された。同国のストリートフード文化を象徴する料理で、食肉加工会社「デニッシュクラウン」のソーセージとパン会社「アンデルセン・ベーカリー」のバンズを使用している。
1847年創業のビールメーカー「カールスバーグ」も出展した。このブースのスタッフによれば、ラベルに描かれた王冠はデンマーク王室御用達の証を示しており、日本ではサントリーが1986年から販売している。
さらに、水産メーカー「ロイヤルグリーンランド」のブースでは、エビやカニ、ランプフィッシュキャビアを試食できた。同社の日本法人は、主に回転寿司店などの業務用に水産物を供給している。
オーデンセ市のレストラン「ソーテブロ・クロ」の創設者でシェフのジョン・コフォ・ピーダーセン氏が、デンマーク大使館のシェフと協力してサンプル料理を実演するブースもあった。ローストポークと赤キャベツの付け合わせや、チーズの盛り合わせを試食できた。
このほか、ジュノ・ザ・ベーカリー社のバタークッキーや、フレデリスクダル社のチェリーワイン、ファー&ソン社のクラフト・ノンアルコール飲料、スタウニング社のウイスキーなども並んだ。
食以外では、1941年創業の天窓メーカー「ベルックス」が実際の製品を展示。スタッフによれば、かつて日本では約20社が天窓を扱っていたが、現在は同社を含め2社しかないという。また、レゴ社が子ども向けの組み立て体験会を開いたり、スキンケアブランド「ボーテ・パシフィック」がサンプルを提供したりしていた。