「ドリームガールズ」
アカデミー助演女優賞ハドソン、声量ある歌声がすごい

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   ゴールデン・グローブ賞のミュージカル部門で作品賞や主演男優賞などメジャー部門を獲得したが、アカデミー賞では尻すぼみ。ノミネート数では8部門と最多だが、主要部門で助演女優賞のジェニファー・ハドソンが最高の受賞とは。

ドリームガールズ

   リズムに乗ったスコアも良いし、デトロイトの貧乏暮らしから全米一のグループに成り上がるアメリカンドリームは十分に堪能させる。モータウンレコードの黒人3人娘「シュープリムース」をモデルにしているが、曲は殆どがオリジナル。当たり前だが出演者は全員歌がうまい。歌手のビヨンセ・ノウルズは別格としても、エディ・マーフィーがこんなに歌えるとは想像もしなかった。特にラップは絶品。

   監督のビル・コンドンは「シカゴ」の脚本を書いたが、ミュージカルの振付師でも演出家でもなく「愛についてのキンゼイ・レポート」などの普通の監督。1981年の同名のブロードウェイミュージカルの映画化だが、そのM・ベネットの演出・振付を参考にしている。1987年にエイズで死亡した彼に映画の最後で献辞をしている。

   主演はマネージャー役のジェイミー・フォックス。「レイ」と違い、歌でなく演技で迫る。ビヨンセは本職だけに歌は抜群。喜劇役者のエディ・マーフィーの歌の上手さ。コーラスメンバーのアニカ・ノニ・ローズは舞台でトニー賞を貰っている。もう一人のメンバーの新人、ジェニファー・ハドソンが凄い。小太りだから見栄えが悪いとスリムなビヨンセが中心になる前にメインで歌う役だけに、声量ある歌声が強烈だ。

   1962年、デトロイトでの新人オーディション。ハイティーン三人娘のコーラスグループ「ドリーメッツ」。エフィー(ハドソン)を中心にディーナ(ビヨンセ)、ローレル(ローズ)。エフィーの歌声は素晴しいが、既に政治的根回しで優勝者は決まっていた。舞台の袖で見つめるカーティス(フォックス)は中古車販売から音楽の世界への進出を狙っていた。エフィーの歌声と彼女の弟CC(K・ロビンソン)の作曲の腕を見込んだカーティスは、ドリーメッツに大きな将来性を見る。人気抜群のアーリー(マーフィー)のバックコーラスに彼女たちを売り込む。貧しい日常から抜け出したいディーナとローレルは積極的だが、エフィーはバックコーラスなど嫌だと言い出す。

   オーディションのスコア「ムーブ」でのエフィーの歌声に圧倒される。エフィーが辞める「イッツ・オール・オーバー」は仲間同士の対決する劇的要素が加わり、その他「アイ・ミス・ユー・オールド・フレンド」等、どの曲も印象に残る。ビヨンセが歌より芝居で見せるのは意外。歌と踊りで楽しく見せるアメリカンドリーム映画だ。

恵介
オススメ度: ★★★☆☆
ドリームガールズ(DREAMGIRLS)
2006年アメリカ映画・UIP配給・2時間10分・2007年2月17日公開
監督:ビル・コンドン
出演:ジェイミー・フォックス / エディ・マーフィー / ビヨンセ・ノウルズ / ジェニファー・ハドソン
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