2024年 4月 27日 (土)

「ファウンテン 永遠につづく愛」
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   人気があるのに不思議なのだが、女優でニコール・キッドマン、男優でヒュー・ジャックマンの映画は当らない。特にジャックマンの場合「X-メン」でスターになっても「ニューヨークの恋人」や「プレステージ」はパッとしない。2年ほど前にブロードウェイでミュージカル「ボーイ・フロム・オズ」の主役を演じるジャックマンを見たが、役者だけでなく凄い歌唱力には驚いた。能力は確かにある。

(C)2006 Warner Bros. Entertainment Inc. (C)2006 Twentieth Century Fox All Rights Reserved.
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   物語は現代から始まり、16世紀のスペインの征服者時代(コンキスタドール)、未来は26世紀の宇宙の3つの舞台で展開する。主演のジャックマンとレイチェル・ワイズは役柄を変えて登場。先ず現代、医師のトミー(ジャックマン)は新薬開発に取り組んでいる。脳腫瘍に侵された最愛の妻イジー(ワイズ)を救うために一瞬の時を惜しんで研究に没頭する。上司リリアン(E・バースティン)はトミーに強制的に休暇を取らせる。一方イジーは、マヤの人々が「シバルバ(黄泉の国)」と呼ぶ死に向かう星についての本を書いている。その本は「ファウンテン」と言うタイトル。中世スペインを舞台に、高潔な騎士トーマス(ジャックマン)が女王イザベル(ワイズ)の命を受け伝説のファウンテン(生命の泉)を探す旅に出かける物語だ。

   トミーがイジーの本を読み進めると最終章は白紙のまま。発作を起こして倒れるイジーはトミーにペンとインクを渡して「あなたが完成させて」と願う。二人の絆を永遠のものにしたいという願いだが、物語はどう進んで行くのか?

   映画は、時を越えて生き続ける愛がある、というテーマを描く。永遠の愛を捜し求めるテーマを描くには一つの時代だけでは充分では無かった、とダーレン・アロノフスキー監督は語っている。しかし見ている観客には分かり難いことおびただしい。医師がトミーで征服者もトーマスで、26世紀になると宇宙飛行士トムになる。異なる時代を生きる3人の男と3人の女に姿を変えるが、一人の男が一人の女を愛する物語に集約して行く。

   「マヤの生命の木」が象徴的に映画の中心に立つが、過去はイジー側の話、未来がトミー側の話、中間の現代が二人の話と整理されている。もし人間が永遠に生きられるなら、と仮定しての展開だが、それにしてもややこしく、観客の頭の中は整理しにくい。

恵介
★★☆☆☆
ファウンテン 永遠につづく愛(THE FOUNTAIN)
2007年アメリカ映画、20世紀フォックス配給、1時間37分、2007年7月14年公開
監督:ダーレン・アロノフスキー
出演:ヒュー・ジャックマン / レイチェル・ワイズ / エレン・バースティン
公式サイト:http://movies.foxjapan.com/fountain/index.html
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