なぜ人は、身の危険を感じても「他人」を助けにいけるのか?

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   今回の「プロフェッショナル・仕事の流儀」ゲストは、海上保安庁勤務のヘリコプターパイロット・森公博。

   最初は、ヘリコプターの操縦にプロもへったくれもあるのか?などとうがった事を思ったのだが、なるほど、プロの操縦技とはこのことかと思わせる技術を番組では大きく取り上げた。

   ヘリコプターが空中で静止しているところ(ホバリング)をテレビなどで目にする機会があるが、実はこれがなかなか高度な技だそうだ。操縦桿を微妙に前後させながら「静止」させるのが難しい。

   2004年、台風に見舞われた富山沖で帆船「海王丸」が座礁した。富山県人の私としては感慨深い事故である。そのとき、乗組員の救助に向かったのが森だ。突風の吹く中、マストの隙間をぬって、わずか1m四方しかないスペースの上でホバリングし、無事隊員を送り込んだ。ただでさえ難しい技術をその状況下で行うのだ。

   「暴れ馬に乗っているような感じですね。乗りこなすのが難しい。(自分の命を危険にさらすという)可能性もあると思いました」

   しかし身の危険を感じながらも、なぜ人は他人を助けに向かえるのか。茂木健一郎が質問を投げかけた。

   「最初は、海上保安官の職務上やるものと思っていました。しかし、大切な家族が大きな病気にかかったことがあって、そのとき大きなショックを受けました」「(そのときから)助けを求めている人の家族のことまで思えるようになった」

   心技一体。本来、優れた技術とは、それを上手く扱うのにふさわしい心をもった人のもとに宿って然るべきなのかもしれない。森を見ていてそう感じた。

   余談だが、番組を見ていて思わず突っ込んでしまったところがある。なんとヘリの真下は操縦席からは見えないのだそうだ。下が見えないところにホバリングするときは、波頭を基準にすることもあるとか。

   機体の下にカメラを取り付けることはできないものか。ついつい余計なお節介を言いたくなってしまった。

   ※NHK プロフェッショナル 仕事の流儀 「空の伝説 試練の海へ~ヘリコプターパイロット・森公博」(2007年9月11日放送)

文   慶応大学・がくちゃん
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