「ベオウルフ」
アンジェリーナ・ジョリーが「裸」で誘惑! 超有名な英雄ストーリー

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   デンマーク王フローズガール(アンソニー・ホプキンス)の戦勝祝いの大宴会の場面から始まる。王妃ウィールソー(ロビン・ライト・ペン)の美しい顔のクローズアップで、え?と驚く。ロビンの顔だが目鼻立ちがくっきりとし、体の輪郭が線描されている。実写だかアニメだか分からない。ロバート・ゼメキス監督の前作「ポーラー・エクスプレス」と同じ手法だがトム・ハンクスの映像よりは実写に近い。日本の3Dアニメ「ファイナル・ファンタジー」の印象に似ている。とすればこれは基本的にはアニメなのだろう。デジタル技術の新たな表現法だ。

(C)2007 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
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   原作は「指輪物語」にも影響を与えたという英国最古の英雄叙事詩。ウディ・アレンの「アニー・ホール」や他の映画でも引用されるように、欧米では皆知っている物語である。コミック「サンドマン」の作者、ニール・ゲイマンの脚本は、現代の観客に受けるようにおぞましく、醜く、残酷で更にエロティックに書き上げており、成功している。

   舞台は6世紀のデンマーク。国王の戦勝を讃えての城での大祝宴に醜い巨大なミイラ、グレンデル(C・グローバー)が乱入する。戦士は片っ端から引きちぎられ、投げ飛ばされる。王はグレンデルを倒した者には褒美を、と宣言する。海の向こうから強靭な肉体と勇気、そして野心に満ち溢れたベオウルフ(レイ・ウィンストン)が現れる。王妃はベオウルフに惹かれる。宴会におびき出したグレンデルをベオウルフが激戦の末に破る。武器を持たないグレンデルと同様、全裸で戦った結果だ。腕をもぎ取られた怪物が母親(アンジェリーナ・ジョリー)に泣きつくのが可笑しい。この母親こそ諸悪の根源なのだ。

   ベオウルフがグレンデルの母親に洞窟で誘惑されるシーンのエロティックなこと。水中から現れる黄金色に輝くジョリーの均整の取れた裸身の美しさ。衣服を脱ぎ捨てた筋骨逞しい肉体のベオウルフとの絡みは、卑猥で肉感的で凄まじい。

   空を飛び火を吹くドラゴンと、海に潜り宙を駆けるスピード感溢れる決闘には目を見張る。確かに実写でなくアニメでもないこの手法を用いたゼメキス監督は的確な演出が出来ている。俳優陣が凄い。主役ウィンストンやジョリーの他にA・ホプキンス、J・マルコビッチ、R・W・ペン、B・グリーソンなど錚々たるスターが熱演する。アメリカではI-MAX3Dを始めデジタル3Dなど立体映像上映が2D公開を凌ぐ。こんなファンタジーは日本でも是非3Dで見たいものだ。

恵介
オススメ度: ★★★★☆
「ベオウルフ 呪われし勇者」(BEOWULF)
2007年、アメリカ映画、ワーナーブラザース配給、1時間54分、12月1日公開
監督:ロバート・ゼメキス
出演:レイ・ウィンストン/アンソニー・ホプキンス/アンジェリーナ・ジョリー
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