「経済人にジャーナリズムが分かるのか」 NHK会長人事
今朝の『一面ざっと見』のコーナー。みのが開口一番「なんと朝日新聞!(一面トップ記事は)福田さんかと思ったら『NHK会長に福地氏』」。
NHK次期会長にアサヒビール相談役の福地茂雄氏(73)が決まった。
昨日(12月25日)行われたNHK経営委員会(委員長・古森重隆富士フイルムホールディングス社長)の採決で、古森委員長推薦の福地氏に、12人中10人の委員が賛成し決まった。外部からの起用はおよそ20年ぶり。
福地氏は北九州市生まれ。長崎大経済学部卒。長崎県出身の古森氏とは以前からの知り合い。今回の会長人事で古森氏が福地氏を推したのも、長年の個人的つながりがあったようだ。
ところで、みのをビックリさせたのは朝日の記事の扱いぶり。「なぜこんなに大きく?」という疑問なのだが、その理由をコメンテーターの毎日新聞論説委員、与良正男が朝日に代わって答えた。
「私もびっくりしたんですけど、朝日はこの一件に大変こだわっていまして、財界人から起用すべきでないと。この紙面は『けしからん』という記事です。ありていに言えば」
「毎日新聞はそこまで言いませんが、ボク個人はジャーナリズムをわかった人の方がいいと思いますね。お友達に近い方を起用したという手法上からも今まで例がない」
確かに、ジャーナリズムにも報道機関にも無縁だった経済人が、経営改革という名分だけでNHKのトップにおさまるのが適任か疑問だ。しかも、どん底時代のアサヒビール再建に福地氏が辣腕を振るったという話も聞いたことがない。
視聴者の評判が高かったというNHKスペシャル「ワーキングプア」は、「経済界での評判は良くなかった」(与良)という。 心配なのは、こうした番組制作に自ら歯止めをかけ、財界寄りに傾かないかという点。