池上彰「この程度のテロ防げず『核』大丈夫か」
2007.12.28 12:31
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パキスタンのブッド元首相が27日午後5時ごろ(日本時間同9時暗殺された。来年1月の総選挙へ向けた集会のあと、車の屋根から身を乗り出し移動中に銃撃された。
「背景はどうなんでしょう」。司会のみのが発した疑問にTBS解説委員の吉川美代子がこたえた。
「民主化の象徴といわれていましたが、夫婦そろって私腹を肥やしたといわれ解任された。(ミャンマーの)アウンサンスーチーとはちょっと違う」
「アメリカが(彼女を)押しているから、民主化の象徴と評価されている面もある。ただ、これで政権が混迷したら国境近くのテロリストが野放し状態になる」。
元宮城県知事の浅野史郎が多少苛立って「いや、核保有国ですから、混迷したらその核を誰がどう扱うかという問題があります」。
パキスタンは今年に入って、モスクの立てこもり事件や相次ぐテロでムシャラフ政権は不安定化。アメリカが、窮地に立たされた政権の安定化を図るために、亡命先からのブッド帰国を後押ししていた。
アフガニスタンとの国境沿いにはイスラム過激派が跋扈し、オサマ・ビンラディンのテロ組織アルカイダが勢いをつけているといわれる。
NHK元記者の池上彰は「この程度のテロを防げなくて、核を守れるのですかね?核施設はアメリカが警備しているようですが」。
南アジアの火薬庫と呼ばれるパキスタン。年明けも目が離せない。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト