「紅白」倖田來未と中居クン 鶴瓶の「取材」結果はいかに?

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   第58回紅白歌合戦は、白組司会の笑福亭鶴瓶のヘアチェック映像からはじまり、優勝旗を持った鶴瓶で幕を閉じた。ここまで鶴瓶がフィーチュアされるとは予想外であった。SMAPの曲を「コーガンファイター」と言ってみたり、紅白初の楽屋訪問では、クールファイブのメンバーの頭を股間に挟んだり、約4年前の伝説の「ポロリ」を逆手に取る演出で活躍した。

鶴瓶の紅白ツアー

   一方では、高齢の母親を紅白に招待できたと喜び、さだまさしら、出場歌手との個人的な親交や曲目についての思い入れをたっぷりと語りつつも、歌についてはあくまでも素人の立場を強調。“お上りさん"よろしく、プロの歌い手が目の前にいる幸せを訴えた。

   そんな鶴瓶の長話の止め役に回ったせいか、紅組司会の中居正広は存在感希薄。「世界に一つだけの花」の調子外れなソロと、交際が噂される倖田來未の曲紹介が最大の見せ場だった。倖田が歌い終わると、鶴瓶がニヤつきながら「可愛かったなあ」と話しかける。しかし、中居は硬い表情で曖昧な受け答えに終始。今年の司会は「攻めの鶴瓶、守りの中居」であった。

   放送終了後、中居は「鶴瓶さんの紅白と言っても過言ではない」と感想をもらしたというが、たしかに事前に予想した「ザ!世界仰天ニュース」とは違っていた。

   「鶴瓶の紅白ツアー」であり、「鶴瓶の紅白歌合戦に乾杯」とでも名付けたくるなる4時間番組だった。栄えある「第2回紅白ウォッチ大賞」は満場一致で鶴瓶に決定する。

三把ひとからげ対大物

   “アキバ系"アイドルとして注目を集めた初出場3組(AKB48、リア・ディゾン、中川翔子)は、それぞれの持ち時間が短く、ほとんど“三把ひとからげ"な出演だった。「歌力」のないパフォーマンス要員として扱われているのは明らかだった。

   リア・ディゾンは――もともと歌手志望だったというが――ライブで歌うには早すぎたのかもしれない。当分はグラビアと(ごまかしのきく)録音活動に専念してほしい感じであった。

   中川が歌い終わった直後に、「子供は帰りなさい」と言って登場した“大物"の米米CLUBには、もちろんたっぷりと時間が割かれていた。だが、その米米CLUBも、デビュー当初はイロモノ系のパフォーマンス集団と見られていたのだから、アキバ系3組もまだ諦めることはない。

アナログな番組のデジタル化

   紅白の勝敗結果を東京タワーのライトアップの色で表示する――というのが今回の趣向だった。その結果、白い東京タワーはテレビ的に冴えないという事実が判明。ともあれ、鶴瓶のおかげか白組が3年連続で勝利を手にし、通算成績を30勝28敗とした。

   昔、紅白の勝敗を決める場面では、会場内の審査員が掲げた団扇を「野鳥の会」などがすばやくカウントする風景が、ひそかなハイライトであった。いまでは、すっかりデジタルである。

   団扇はコンピュータが集計するほか、「勝敗は視聴者が決める」として、テレビの前のケータイ審査員、ワンセグ審査員、デジタルTV審査員から投票を受け付けた。公式サイトによると、計約30万票の投票があったという。なお、ケータイ審査員のアクセスが殺到したせいで、「投票できなかった」との苦情がNHKに多数寄せられた模様だ。

   アナクロでアナログの代名詞のような紅白で、“審査"だけが性急にデジタル化と民主化が進行してるのも、なんだか不思議な感じではある。

ボンド柳生

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