2024年 4月 27日 (土)

「聴覚障害」不正か 認定出す方ともらう方の事情

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   北海道札幌市の耳鼻咽喉科医師(73)が患者に聴覚2級障害の認定をバンバン出し、障害年金を不正に給付させていた疑惑を井口成人がリポート。

軽い気持ちでもらっている

   2級の障害とは、「ジェット機の騒音が聞こえないくらい」(別の医師)だという。そんなに多くの患者が、同一地区から出るとは思えないが、件の医師の診察は大甘だった。

   札幌だけでなく、芦別市などからも障害者手帳取得のために多数、訪れたといわれる。

   札幌から100キロも離れている芦別の場合、"ブローカー"の「暗躍」も見られた。

   事情を知っている人は、「勉強会を開いて、障害者手帳取得のメリットを説明したりしていた。で、クルマに何人かまとめて乗せて聴覚検査に連れて行くと言っていた」と、この"ブローカー"の活発な動きを話す。

   恩恵にあずかっていた患者の中には、民生委員や看護師、元市会議員もいた。

   「なりゆきで取得させられた」と言う元市会議員は、「バス代は半額だし、汽車も半額で助かった。でも、もう返還した。持っていると何を言われるか分からないので、返還できてうれしい」と語る。

   「平成11(1999)年ごろ紹介したことはあるが、何人か返還したんじゃないの。そのあとのことは知らない」と、仲介した"ブローカー"は言う。

   札幌では、医師の知人である社会保険労務士が介在。申請書の代行を手がけ、1件につき2万円の手数料を得ていた。

   井口によると、北海道全体で700人が再調査の対象になり、すでに80%以上の599人が資格を返還。なかでも、芦別は232人と突出しているという。問題の医師は「法律にもとづく適切な診断をしたまで」とのコメントを出している。

   大谷昭宏「インチキだとすれば不正受給になる。刑事事件として摘発すべきだ」

   山口一臣「軽い気持ちでもらっている感じ」

   木場弘子「いままで不正に取得した分はどうなるのか」

   人間、欲がからむといろんなことを考えるものである。

文   アレマ| 似顔絵 池田マコト
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