2024年 5月 4日 (土)

裁判官に逆らえない「裁判員」 意味あるか

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プロの意見に従った方が安心……

   ところが、2人のプロの裁判官が「死んでいたかもしれない、実刑に値する」「普通の人なら刺したりしない」との発言で流れが変わり、6人の「裁判員」全員が「実刑」に変更。他のグループもすべて「実刑」だった。

   検察官の主張に疑問を呈した主婦は、終わって「結局、プロの裁判官の意見に従った方が安心だから……」と感想を。この日参加した「裁判員」のうち6割が「プロの裁判官の意見に影響を受けた」という。

   この模擬裁判を検証した明治大学法学部の堀田秀吾・准教授は「裁判員制度の意味が全くなくなってしまっている」と指摘する。

   プロの裁判官の「誘導発言」に引きずられていては、せっかくの制度導入も元の木阿弥。このままでは、アメリカやイギリス、フランス、ドイツなど他の国もやっているからといっただけの、中身のない「制度導入」の恐れも。

モンブラン

<裁判員制度>
「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」にもとづき、09年5月21日から実施。原則として裁判員6人が選ばれ、裁判官3人と一緒に、刑事裁判の審理に参加し、証拠調べ手続きや弁論手続きに立ち会い評議を行い、判決を宣言する。裁判員は、各地裁ごとに管内の市町村の選挙管理委員会がクジで選び作成した名簿のなかから、事件ごとにくじで候補者が選ばれる。 

  

*NHKクローズアップ現代(2008年6月2日放送)

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