2024年 5月 6日 (月)

医者不足「数」だけ増やせばいい? ツボは女性医師活用だ

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開業医が交代で当直

   もうひとつが、清野院長の大阪厚生年金病院。ここの産婦人科では3年前から、子育てで抜けた女性医師の代わりに、地域の開業医が交代で当直をしている。3人が出産という非常事態で、産婦人科崩壊の瀬戸際で出たアイデア。いま外部の医師10人が参加して、当直の70%をカバーしているという。

   その1人、開業医の沢渡善治医師は、「地域全体を守るため」という。地域の産科医はもともと、分娩はこの病院に移すことが多かった。その病院がなくなると地域全体が立ち行かなくなるというのだ。

   この協力態勢の結果、長時間勤務に歯止めがかかり、出産数もふえていま年間700人。若い医師もふえたという。清野院長は「医師の多い都市部だから、これができた」という。

   さらに「短時間なら働ける女性医師はいる。だから多目に医師を集めてみんなでやるといい。これがチーム医療につながる」と。国が打ち出した医師の増員策についても、「減っているのは勤務医。これがふえるように。勤務医の環境を魅力あるようにする施策が必要ですね」

   答えのいくつかは見えた。しかし、勤務医の環境は医療制度にも関わる。国が出てくると、話は暗くなってしまう。

                                 

ヤンヤン

<メモ:女性医師の結婚と医師不足>

   いま、20代の医師の35.3%が女性だ。これは1975年の3倍になり、なおふえつつある。が、この年代は結婚・出産・育児の時期でもある。出産のあと、多くの女性医師が現場復帰を望みながらできずにいる。それが、さらに医師不足を生むという悪循環を招いている。

*NHKクローズアップ現代(2008年6月18日放送)

文   ヤンヤン
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