2024年 4月 30日 (火)

「小泉改革のせい」説もかばってくれない 元担任刺した少年

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   <テレビウォッチ>愛知県知立市の中学校で、18歳の男が校舎内に侵入し、ナイフで元担任に重傷を負わせた。

誰のせいだ?

   いったい、この事件の背景には何があるのか――さっそくスパモニにわかりやすく教えていただこう。「この子の場合、出発点は今(現在)にある。人間関係や仕事が上手くいかないことだ」とアンカー・コメンテイターの鳥越俊太郎は分析する。

   「仕事」といえば、小泉政権以来の構造改革である。鳥越の持論では、それが所得格差の増大、不安定で非人間的な雇用を促進し、自暴自棄の凶悪犯罪が多発する土壌を産んだのだ。

   今日も当然その方向に話が進むものと思いきや、完全に裏をかかれた。「上手くいってないのは誰のせいだ? 本当は自分のせいなんだよね」

   もちろん、鳥越が社会(政治)と犯罪者本人を二元的に対立させ、すべてが前者のせいで、後者にまったく責任がない、などと言ったことはない。ただ、リアルでクラシックなジャーナリストたる者、個人的犯罪自体よりも、その背後に見える巨大な風車に剣(ペン)を向けなければならない――それが鳥越の信念であったはず(たぶん)。

   そんな鳥越が、今回の事件では「小泉改革」にまったく触れず、ことさら「本人の責任」に言及してみせた。その理由はよくわからなかったが、とにかく水戸黄門の印籠が出ずに終わったような坐りの悪さではある。

文   ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト
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