ジョセフ・ナイ教授が解説 オバマとブッシュ「ココが違う」

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   「チェィンジ」。国谷裕子キャスターが番組冒頭でいきなり口にしたこの言葉――は、もちろん次期米国大統領バラク・オバマのキャッチフレーズである。英語堪能な国谷キャスターも常日頃はNHK視聴者を慮ってか、日本語中の英単語はカタカナ読みで通してる気がするが、ここは遠慮なく「チェィンジ」なのである。

   今夜は、オバマ当選を祝って、カーター政権とクリントン政権でアメリカの外交・安全保障の立案に携わり、民主党の政策に強い影響力のあるハーバード大学のジョセフ・ナイ教授と衛星で結ぶという。これが目玉らしい。

「リーダーは輪の真ん中にあって…」

   しかし、待てども待てども教授に到達しない。これでは「この後すぐ」と言いながら、延々待たせる民放番組のようだ。のっぺりとして、深みも新味もないオバマ・ニュースが続き、合間合間にブッシュ大統領の政策――つまり単独行動主義で先制攻撃主義で二者択一主義――に対する辛辣な批判を挟む。

   そして、ようやく教授が登場。英語インタビュワーは国谷キャスター、同時通訳も国谷自身(後に吹き込んだのだろう)なのが違和感がある。教授が出てきて1分もすると、あることがわかった。口とアゴだけを動かし、まるで無表情で、気の利いた言い回し、庶民的なたとえなどとはほとんど無縁の明晰すぎる教授には、民放番組なら1分と喋らせておかなかっただろう。

   そんななかではわりと興味深かったブッシュ比のオバマ評が次のふたつ。「ブッシュ大統領のリーダー像は力で押さえこむ昔ながらのもの。オバマ氏のそれは、このインターネット時代らしく、リーダーは輪の真ん中にあって、魅力的な考え方や高いコミュニケーション能力で人を惹きつけるというもの」

   「1933年、大恐慌下でフランクリン・ルーズベルトが就任して、しばらく絶望的な状況が続いた。しかし、国民はそれが共和党のフーバー大統領政権下ではじまったことを覚えていたのです」と、こちらはブッシュをフーバー(無能大統領の代名詞)に、オバマをFDR(有能~)になぞらえる発言。

   さて、この2つの情報をタブロイドニュース風に無理矢理解釈した場合、オバマはネット時代のFDRなのだと言えなくもないだろう。21世紀のニュー・ディールはどんなものなのか。いまだその形は見えてないようだが……。

ボンド柳生

   *NHKクローズアップ現代(2008年11月18日放送)

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