「エサやり苦情」に反論 「猫捨てる人罰しないと」
<テレビウォッチ>「うるさくて眠れないんですよ、私たち。本当にうるさい」「カラスが大挙押し掛けてきて、デカイから不気味ですよ。怖い」
まだ夜が明けきらない未明にカラスの大群が押し寄せる東京・荒川区の一角で住民の苦情が頂点に。一体何が? と番組のリポーターが現場を直撃した。
まだ薄暗い12月6日午前3時前、男性がショッピングカートを押し、ガラガラと音を立ててやってきた。カートに積んであるビニール袋から何やら取り出し、路上にしゃがんでゴソゴソと……
待っていましたとやってきたのが、まずネコ。そのあとには、どこからとも集まってきたカラスや ハトの群れ。
近寄ってみると、路上に置かれたチラシ広告の上には鶏肉やらキャットフードが……。
この光景もう20年ほど続いているという。しかも「カア、カア」とうるさいばかりでない。いたるところに糞を土産に置いて行くから迷惑この上ない。で、リポーターが70歳代とみられるこの男性を直撃した。
Q 「周辺住民から苦情が出ていますが?」
男性「(苦情が出ているのも)事実ですよね~でも、人間なんて悪いやつばっかり。猫を捨てる人を罰しないとダメだよ。カラス? そんなこと知らない。ちゃんと片付けしているから、条例に違反していない」
実は、周辺住民の苦情から荒川区では、このほど条例を定めた。「荒川区良好な生活環境の確保に関する条例」で、内容は「過度なエサやりの結果、周辺住民の生活環境を悪化させた場合に取り締まる」というもの。
ただし、「後片付けの厳守」は定めているものの、「エサやり」そのものは、「必要をされる部分もある」と禁止していない。したがって男性は、区役所公認の「エサやり」というわけだ。
確かに、1時間後男性は路上に散乱したエサをきれいに後片付けし帰宅の途へ。しかし、カラスのうるさい鳴き声と糞の迷惑がなくなったわけではない。
元NHKアナウンサーの宮川俊二は「マナーの問題であって条例で規制すべきでないという意見もあるでしょう。ただ、実情は悩ましいですね」。
タレントの松尾貴史は「本当に猫が可愛いんだったら、ネコが迷惑がられないような存在にしなければいけないのに……ちょっと短絡的な感じ」と、コメントした。