「ネット書き込み」から見えたもの 少年に刺された父死亡

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   <テレビウォッチ>1月8日朝、千葉県市川市で通信制高校1年の少年(17)が父親(54)を刺し、父親は死亡した。少年は「引きこもりを打開したかった」と動機を語っている。

驚きなんですが

   不明瞭な犯行動機の中に、見え隠れする少年の揺れ動く心。番組は、「少年の心のうちはどうだったのでしょうか」と取り上げた。

   事件は、台所で顔を洗っていた父親を少年が背後から包丁で刺し、父親は搬送先の病院で死亡したというもの。少年の110番によって駆け付けた警察が、少年を殺人未遂の現行犯で逮捕した。

   取材したリポーターの井口成人によると、少年は中学1年の時から不登校が始まっていた。卒業した中学校の教頭の話では、「原因は分からないが、1年生の時は100日ぐらい出席、3年になると30日程度しか学校には来なかった」と。

   少年の親しい友人によると、「いじめられキャラのような感じで、学校に行くのを嫌っていた。父親が暴力を振ることはなかった。タバコを吸っていた時には怒鳴られたこともあったが、やさしい時もあった」という。

   両親は8年前に離婚し、長男と長女は母親のもとへ。以来、次男の少年と父親の2人暮らしで、小学校の卒業文集には父親を慕う文章が綴られている。

   その父親をなぜ背後から刺したのか? 井口は「父親は顔を洗うという完全に無防備な状態、父の権威、権力が瞬間にゼロになった。そこを狙ったということで、父親との力関係を感じさせる事件と思われます。犯行動機、これはどうか分かりませんが、引きこもりの原因は父親にあったと言っているようなもの……」。

   かなり荒っぽい、単純なリポーターの言い方だが、むしろ、番組が事件の「背景」に迫ったのはこのあと。

   まず番組は、警察の調べで、少年は犯行前日の7日、インターネットに次のような書き込みを行っていた点に触れた。

   「愛する父を殺そうと思っています」「これは一時的な衝動。人間としては決して父を嫌ってはいない。いや、嫌っているけれど…」「明日にはすべて結末が出る…」

   キャスターの赤江珠緒が「動機が驚きなんですが、親子の関係がそれほど悪かったようには思われないですがね~」と。

   山口一臣(週刊朝日編集長)が「全くの推測ですが、なぜ自分だけがお父さんの所へ来たか。自分もお母さんの所へ行きたかった気持ちがあった。それを封じ込めながら、お父さんと暮らしていたのではないかと考えると切ない事件だなーと」。

   大谷昭宏(ジャーナリス)は「『愛するお父さんを殺そうと…』と、上に『愛する』という書き込みはめったにない。揺れる気持ちを象徴していると思う」。

   「できちゃった婚」「離婚」が横行している無責任な世の中。これも推測だが、その無責任なツケが子供にも、と思うとやるせない……

文   モンブラン | 似顔絵 池田マコト
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