経済危機そっちのけ政局騒ぎ こんな議員たち必要か

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   通常国会は端から与野党対決。第二次補正予算案は1月13日衆院を通過したが、次の2009年度予算案審議は先が読めない。下がり続けの麻生内閣支持率はNHK調査でとうとう20%(新聞によっては10%台後半)になった。解散はどんどん先に延びる……いったい国会はどうなっているのか。

   キャスターは森本健成。年末以来の動きを映像でまとめて、森本の問いにNHK政治部・山下毅記者が解説するお行儀のいいスタイルだ。

どうなる「16」の攻防

   麻生首相は、未曾有の経済恐慌に「景気対策優先」をかかげ、目玉となったのが「定額給付金」。だが、景気対策か生活支援かで見解がふらつき、野党から「ばらまきだ」と激しく批判された。さらに自民党内からも批判が高まって、首相の指導力が問われる事態に。

   年末には、派遣切りにあった非正規労働者の越年問題などがあったが、首相がこれに能動的に動くでもなく、存在感はますます希薄。さらなる支持率低下につながった。

   年を越して渡辺喜美・元行革担当相が麻生首相を公然と批判して離党。これに続く議員は出なかったが、第二次補正採決の衆院本会議では、民主、社民議員に続いて松浪健太・内閣府政務官が退席した。

   さらに、予算関連法案に「3年後の消費税増税」を書き込むかどうかで、中川秀直・元幹事長、塩崎恭久・元官房長官、武部勤・元幹事長らが批判を強めている。これには、小泉・改革路線の継続がかかっているから、ある意味で対立は深刻。有権者の注目点でもある。

   山下記者は、「増税時期が盛り込まれると、党内の反対がふえるかも知れない」という。16人が造反すれば、再議決に必要な3分の2を切る。「選挙を前に微妙なところだ」とも。

   自民の大島理森・国対委員長と民主の菅直人・代表代行が、インタビュー構成でやりあった。

   大島「民主党が、この経済状況をどう考えるかが問われる。この1年半、参院民主党は選挙しか考えてない」

   菅「経済状況が本当にわかっているのなら、多数が反対する定額給付金なんてやるのか。他に振り向けるべきものがある」

   大島「(解散・総選挙は)麻生内閣で全てを仕上げたときだ。予算成立のあと」

   菅「あるべき予算、政策は、選挙を経た新しい政権でないとできない」

議論は平行線

   全くの平行線、いいっぱなし。聞いていてもさっぱりわからず、面白くもない。

   森本は最後に、「解散は結局いつになりますか」ときいた。

   山下は「麻生首相は春以降の解散を考えているが、民主党は、予算審議を行き詰まらせる戦術に出て、追い込む。話し合い解散の可能性もある」という。「ただ、支持率低下で自民党は先送りに傾く。追い込めば追い込むほどそうなるというジレンマ」

   これまた、うんざりするような解説だ。いま国民には、そんな政局話なんかどうでもいい。

   番組が忘れていたことがひとつ。混乱の大元である衆参のねじれだ。だれもが「ねじれ解消」をいう。いぜんとして数(議席)を追う同床異夢。それが景気より雇用よりも大事だと。かつての自民党多数支配の幻影だ。

   福田首相は、ねじれに応じた政治手法に思い及ばず、辞めた。いまこれに、「妥協案を出して歩み寄るしかないじゃないですか」と言い切るのは、渡辺喜美ひとりだ。国会ではみんながおかしくなってるから、気がつかないのだろう。

ヤンヤン

NHKクローズアップ現代(2009年1月15日放送)

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