2024年 5月 6日 (月)

「小沢問題」週刊ポストが指摘した 政治と司法の利害一致とは

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久しぶりに雑誌が盛り上がってきた

   文春も、小沢よりも『西松建設』と親しい二階俊博経済産業相の疑惑に力を入れている。また、オフレコ懇で「これが自民党議員に広がることはないと思う」と発言した、漆間巌官房副長官に批判の矛先を向け、ジャーナリストの上杉隆氏も、小沢が政治資金の透明化を図り、公開するなどの努力をしてきたのは確かだとして、「小沢氏はそういう政治団体をほとんど排して、献金元から、ダイレクトに政治資金管理団体(陸山会)に金を入れるようにしたのだ。こうして透明化したことが今回の結果を招く遠因になったのは、皮肉というしかない」とやや同情的。

   おもしろいのは1000人緊急アンケート。次の総理は誰かという問いかけに、麻生首相は49票で第5位。1位は、2位の小泉にダブルスコア以上の差をつけて小沢なのだ。理由を見ると「この人しかいない」と答えた人もいた。

   新潮も、スタンスは検察批判に置いている。注目は、今回の地検特捜部のネタ元になったのが、小沢の元秘書だったと推測していることだ。しかも、その高橋嘉信氏は、次期衆院選で、小沢の地元岩手4区から出馬を表明しているのだ。

   最後の章で、司法関係者にこういわせている。「贈収賄事件とは異なり、政治資金規正法違反は罪も軽いし、言わば形式犯です。(中略)おそらく起訴すれば有罪には持ち込めるでしょうが、判決はせいぜい執行猶予つきが関の山。要するに、今回の事件は、問える罪の重さに比べ、捜査が世間に与えたインパクトが巨大すぎる。全く釣り合っていないわけです」

   朝刊に、新潮で、この事件のネタ元と推測されている高橋氏を擁立し、公認するはずだった自民党が、公認を見送る協議を地元県連とするという記事が載っている。検察側がまずいと思って自民党に申し入れたのか? どちらにしても、検察のリーク情報を中心に書く新聞と、小沢も自民党もおかしいが、検察のやり方はもっとおかしいとする週刊誌。メディアの役割はこうでなくちゃ。久しぶりに雑誌が盛り上がってきた。


元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)ほか

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