「明るく前向き」力でハリウッド 「たまたま」からメイク第一人者

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   <テレビウォッチ>役者の顔に時間を掛けてメイクを施し、全く別人に仕上げる。特殊メイクという言葉は広く知れ渡っているが、今回のゲストはその第一人者。あらゆる顔を『造りあげる』プロ・江川悦子。

   江川は映画のふるさと・ハリウッドでその腕を磨いてきた。その経歴が突飛で面白い。もともと日本の出版社に勤務していた彼女だが、旦那さんの転勤でアメリカ・ロサンゼルスに渡ることに。そこでたまたま見た映画に、人間がオオカミに変身するシーンがあった。その技術に感動し、メークアップを学ぶ学校に入学。持ち前の前向きさを武器に、キャリアを磨いてきた。

   メークアップと言っても、女性が毎朝鏡の前で時間をかけているそれとは全く異なる。今回は番組中で司会の茂木健一郎の顔をアインシュタインの顔に変えるメイクを施した。

   まず、茂木の顔にペースト状のものを塗りたくり、型取る。その顔型とアインシュタインの写真を基に、一か月かけフルフェイスのマスクを作る。自然に作り込まれたシワや肌の色、浮き出た血管が、気持ち悪いほどにリアルだ。茂木の顔にテープを貼り、目をくりっとさせる。そして医療用の接着剤でマスクを茂木の顔に貼り付け、顔とマスクの境目を化粧でなじませる。ウィッグとヒゲをつけて完成。作業開始から1時間。茂木はどこからどう見てもアインシュタインになった。

   中村獅童・松方弘樹・竹中直人・水谷豊……多くの役者が番組中に登場したが、印象的だったのはどの俳優も江川を心から安心して身を任せていると言うこと。そこにあるのは江川の人柄と、仕事に対する情熱。

「何秒かにしか使われないものでも、その何秒かに命をかける。命はかけられないかもしれないけど、そこに集中して向かっていくことがこの仕事だと思いますね」

   全く知らない分野でも、好奇心と努力さえあれば人はその道で大成できる可能性を持っている。江川を見ていてそう思った。彼女のように明るく、前向きにいる事の大切さを学んだ。

がくちゃん

NHKプロフェッショナル 仕事の流儀(2009年7月7日放送)
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