2024年 4月 24日 (水)

福田沙紀のぶっ飛びぶり まだまだイケるぞ

   <メイド刑事>日本の映画業界で東宝に業績で負けて2位に甘んじている東映だが、テレビドラマの制作会社としては、日本一の制作数を誇っている。それもそのはず、東映はテレビ朝日開局当初からの大株主で、長年やっている水曜21時の刑事ドラマ枠、木曜20時の「木曜ミステリー」、日曜朝の「戦隊」と「仮面ライダー」シリーズは全て東映によるものであり、番組の実績、制作力もなかなか。最近も「相棒」や「科捜研の女」の高視聴率は記憶に新しい。

   しかし、どれも割と年配向けか子供向けという感じで、若者向けのいわゆる連続ドラマは弱い観がある。それこそライバルの東宝は「トリック」など若者向けのヒット作も多いのにもかかわらず。

   しかし、東映も影では『木曜ミステリー爆弾三部作』、「相棒」・『新・Wの悲喜劇』等、結構「トリック」よりもぶっとんだコメディ作品も作ったりしているのだ。

   そんな東映が、若者をターゲットにする金曜ナイトドラマ枠で今夏始めたのが「メイド刑事」である。内容も、元レディースの総長で、京都府警本部長・海堂(原田龍二)のメイドになった若槻葵(福田沙紀)が、その海堂の特命を受け、容疑者の住む大豪邸に潜入捜査し、最後には大立ち回りで犯人を捕まえる、という、まあぶっとんだ内容。

   細かい演出(効果音等)や、最後に犯人に「お前ただのメイドじゃないわね」と言われて、葵が桜田門の紋章を見せて正体を明かして戦闘に入って行くシーンはバカバカしくてつい笑ってしまう。ただ、どっちかというと東映がお得意な時代劇みたいなノリ、という感じ。

   ただそれ以外で「トリック」のように笑える所は少なく、肝心の犯人探しの筋書きも弱い回が多いのが残念なところである。しかし、最近の第5話は、「相棒」でもコンビを組んでいた、ハセベバクシンオー脚本、橋本一監督だけあってか、筋書きもキャッチーで起伏があり、なんとなくB級な演出が全開で個人的にかなり楽しめた。特にゲストの岩佐真悠子が新体操のリボンを回しながらカマを振り回して葵に襲ってくるシーンは最高だった。でも、まだまだ東映はぶっとんだ内容をできるはずである。今後に期待しよう。<テレビウォッチ>

鯖野かサバり

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