2024年 4月 26日 (金)

八ッ場ダム「補償」のお値段 ポストが報じた「82倍の値」

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   2週間のご無沙汰です。カミさんと結婚30周年を記念してハワイ島へ行って来ました。

   ビッグアイランドと呼ばれるハワイ島は、ハワイ州の8つの島の中で1番大きな島で、四国の半分ぐらいある。

   この島には、マウナ・ケア、マウナ・ロア、キラウエア、フアラライ、コハラ山脈と5つの山があり、キラウエアは今なお火山活動が続いている。

ハワイと週刊誌

   ワイコロア・ビーチ近くの安価なコンドミニアムを借りて11日間過ごしたが、目の前に2つのゴルフ場があり、どちらも、歩いてティーグランドに行けるのが嬉しい。

   マウナ・ケア(4205m)に登って星空観測という1日ツアーに参加したが、出るとき30度近くあった気温は、頂上では零下3度にまで下がり、厚手のフリースを持っていったがそれでも寒く、登山用の防寒具を貸してもらってもまだ震えた。満月近いため、星はよく見えなかったが、雲の上で眺める月は、手を伸ばせば取れると思うほど近くに神々しく輝いていた。

   リゾッチャへ行くと何もする気にならず、持っていった数冊の本もほとんど開かず、ただひたすら青い海を眺めながらマイタイを呑み、眠くなったら海辺のデッキチェアで眠るという毎日。

   時々、ホテルにあるPCでGmailをチェックするほか、時々、テレビで流れる日本のニュースを見るぐらいだった。インドネシア・スマトラ島沖の大地震や中川昭一元財務相の急死には驚いたが、概ね穏やかな日々で、魂の洗濯をさせてもらった。

   しかし、成田空港に着いたとたんから、無性に週刊誌が読みたくなり、空港の売店で現代、ポスト、フライデーを買い込み、成田エクスプレスで新宿に着く間、読み耽った。やっぱり、日本の週刊誌の読めないハワイより、秋雨に煙る街の灯を眺め、缶ビールを呑みながら週刊誌を読める日本がいいと、つくづく思った。

「民主応援団」で現代好調

   業界誌の友人に聞くと、いまだに週刊誌は民主党特需で部数は好調だという。それも、民主党批判ではなく、礼賛記事でないといけないそうだ。

   その証拠に、数週間前に文春、新潮が、鳩山総理夫人の幸さんが、ロス時代に結婚していたにもかかわらず、鳩山氏と駆け落ちし、その尻ぬぐいを鳩山氏の母親にさせたという前夫の告発記事を掲載した号が、見事に売れなかったというのだ。

   私の考えでは、親民主党系は現代と朝日。是々非々の立場がポスト、非民主党系が文春、新潮となろうか。

   現代は、中でも好調らしく、今週号では後半のグラビア8ページも割いて「鳩山幸 ファーストレディの台所」をやっている。もっともこれは、講談社から出る彼女の料理本宣伝の意味合いもあるのだが。

   巻頭の「日本を変える鳩山内閣 新・抵抗勢力と格闘!」では、サブタイトルに「『JAL解体』『八ッ場ダム中止』は正しい、『平成の徳政令』もできる」とあるとおり、民主党頑張れ大特集。ちなみに新たな抵抗勢力とは、官僚と大マスコミ連合軍なのだそうだ。

   現代が部数好調なのは、民主党応援団を旗幟鮮明にしたことと、今号にも「アタラシイSEX入門 家庭編」とあるように、SEX記事の大放出、それに、女性のグラビアのセクシー度をアップしてきたことにもあると、私は読んでいる。

   現代、ポストが、亀井静香金融大臣のインタビューを載せ、中小企業などの借金返済に猶予期間を設ける「モラトリアム法案」に、閣内、党内から批判が出ていることに対して、「なめるなよ!誰もオレを止められない」(現代)、「それでもオレは鳩山由紀夫の用心棒」(ポスト)と、吠えまくらせている。

   この御仁、かつては地元の暴力団との親密な関係を噂されたこともあるが、怒らせたらなかなか手強い人だから、鳩山首相がどう御するのか、見物である。

朝日「国交省の数字のウソ」

   八ッ場ダム中止問題では、現代を始め、ポスト、朝日が、前原頑張れと声援を送っている。ポストの「八ッ場ダム中止反対住民『背信のゴルフコンペ』」は、中止反対派の住民で組織する「八ッ場ダム推進吾妻住民協議会」の会長で、同地区の大地主でもある萩原昭朗氏の誕生日にゴルフコンペを開き、後の誕生会に、当時の群馬県知事や国交省の八ッ場ダム工事事務所幹部が出席して、ダム推進を訴えていたと書いている。

   この記事には「国交省がヒタ隠す『八ッ場ダム住民補償基準』」のリストも付いていて、宅地では1m単価が2万1100~7万4300円だが、一般的な価格では4890~2万1400円。田では1m単価が1万5300~1万9400円だが、一般的な価格では335円だとある。

   「『田』が45倍、『畑』が82倍の値に」と小見出しにあり、地権者の1人は「一般の農家には現状は水田なのに畑に格下げされた人もいる。逆にダム推進派の中には、30年近く放置して木が生えている荒れ地を水田と査定されて高く買い上げてもらった人もいます」と語っている。

   朝日は、保坂展人前衆院議員が、八ッ場ダムの現場を歩いて、国交省の「「数字」はウソだらけだと憤る。

   「代表的なウソは、『工事の7割はすんでいて、あと3割の予算を投入すればダムができる。ここで中止するのは、かえって税金の無駄だ』というものだ。実は、『7割』というのは事業予算に対する『進捗率』に過ぎず、単に予算の7割を使っただけに過ぎない。総工費4600億円の7割は3220億円だが、あと1380億円でダムが完成するというのはダム官僚の詐術である。そもそも、水源地域対策特別措置法事業費(997億円)と水源地域対策基金事業費(178億円)を含めると約5800億円になる。さらに、国と地方が借金をして建設費用負担をしているから、将来にわたる利息を計算に入れると8800億円という公金が費やされる途方もない規模となる。しかも、この事業費が今後、さらに膨れ上がらない保証はどこにもない」(保坂氏)

   こうした移転問題で様々な悲喜劇が起こることは、過去にも多々あったが、こうした政治の力の蹂躙され、泣きを見るのはいつも住民たちである。

   群馬県長野原町高山欣也町長の言葉が重い。「住民は、国の方針を押しつけられ、やむを得ずここまできました。川原湯でダム建設に賛成の人なんていませんよ。(中略)それが、国の政策で軟化していく人も出てきて、最終的には疲れ果ててしまった。(中略)私どもにも闘ってきたメンツがあります。前原大臣が言うのは、ダム本体がなくなって、コレという具体的な代替案もない。そこで『何らかの措置をとる』と言われても、信用できますか。これまで57年間、翻弄され続けて、ここからさらに50年も60年も闘う気はありません。長引くのがいちばん怖い。我々が困っている原因は、国にあるのです」(朝日)

   前原国交相がまずやるべきことは、この住民たちの「国への不信」を取り払ってあげることである。

酒井法子と沢尻エリカ

   酒井法子覚醒剤事件の初公判が近いが、その余波が、あの沢尻エリカ様にも飛び火した。突如所属事務所から「重大違反があった」という理由で突然解雇されてしまったのだ。夫の高城剛氏が、かって薬物をやったという発言をし、また、奄美大島に酒井夫妻がいたとき、沢尻と高城夫妻も奄美にいて、酒井は警察当局にこんな供述をしているというのだ。「奄美大島でのクスリは、夫が高城さんからもらったと言っていた。2人で連絡を取り合って、もらいに行ったと話していた」(朝日、捜査関係者の話)

   沢尻エリカの薬物疑惑はどこまで広がるのか。真偽のほどは。もし疑惑が本当だとしたら、ただでさえ芸能メディアに受けの悪い沢尻だけに、バッシングの激しさは考えただけでも恐ろしいものがある。

   最後に、私がプロデュースした元祖芸能レポーター梨元勝氏の「酒井法子 隠された素顔」(980円)が「イースト・プレス」から緊急出版された。「豊富な取材体験を縦横無尽に駆使しながら『女優』の本性を暴く」(文春)。是非ご愛読を。

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