豪国CMは差別的か それとも米国のヒステリー?

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<テレビウォッチ> 動画サイトのYouTube(ユーチューブ)では、視聴する動画の「地域」がオプションで設定できる。試しに地域を日本国内に絞ってみると、今1月これまでの再生回数ランキング1位は「シーシェパード妨害船が日本調査船に衝突」だった。他にも関連動画が上位に入っており、この一件に強い関心を持った日本の視聴者が多いことがうかがえる。

   では、シー・シェパードが事実上の拠点にしており、その活動への理解も深いというオーストラリアではどうなんだろうか。さっそくオーストラリア地域を調査してみると、衝突事故はそれなりに上位ではあるものの、YouTube上での関心は相対的に低かった。

   それより、他の出来事がオーストラリア方面のネット上では最近話題のようである。KFCオーストラリアが国内向けに制作したCMが、YouTubeなどに転載され、人種差別的ではないかと世界中のブログやメディアで取り上げられているのだ。ちなみに「KFC」は日本でも「ケンタッキーフライドチキン」の店名で知られるファーストフードチェーン。

   CMのローケーションは、オーストラリアの人気球技であるクリケットのスタジアムだ。オーストラリア対西インド諸島の試合の最中、スタンドではオーストラリアのユニフォームを来た白人男性が1人、西インド諸島のファンに取り囲まれていた。周囲の黒人たちは鐘や太鼓の応援で騒いでおり、男性は迷惑そう。「こういう厄介な状況を切り抜ける方法を知りたいか?」とカメラに向かって叫ぶ男性。次の瞬間、魔法のように取り出したるはKFCのチキンバスケットだった。と、次の瞬間、皆はチキンに手を伸ばし、あっという間に静かになってしまった。男性は「楽勝だぜ」とほくそえむ。

   これに対して、応援スタイルなど黒人の描き方がステレオタイプ的であり、「厄介な」黒人にはチキンでも食わしておけば黙るということかといった批判や反発が出ている。その中心は、YouTubeなどで動画を見た米国在住者らだという。

   KFCオーストラリアは「誤解を招く恐れがある」として、すでにこのCMの放送を取りやめたが、これを人種差別的と見るのが人種差別の深刻なアメリカ的発想である、などといったオーストラリア側からの反論も少なくない。動画へのコメントは1万件に迫る勢いで、CMが人種差別的かどうかをめぐる議論は白熱している。

OP・コンチーネ

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