正義の味方?虚言癖? マット・デイモンに「むかつく」理由<インフォーマント!>

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(C)2008 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
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<インフォーマント!>世の中には「ややこしい人」というのが確かにいる。時々ニュースで取り上げられる、ゴミ屋敷の住人や、万引き常習犯、他人の誹謗中傷に情熱を注ぐネット住人。また終電の酔っ払いや、何度バレても懲りない浮気性男……。悪気があるかないかは別として、あぁ、どなたもややこしい。

   しかし映画という物語にいたっては、こういう「ややこしい人」のほうが案外、主役に向いているのかもしれない。例えば昔でいえば、チャーリー・チャップリンの映画に出てくる主人公のような。本人の軽はずみな言動が瞬く間に大騒動に発展し、最後は本人にも収拾がつけられなくなる。こういったドタバタ劇は、観る者を大いに楽しませてくれる。

内部告発どこまで本当?

   この映画に出てくる主人公マーク・ウィテカー(マット・デイモン)もまさにそのようなタイプだ。しかも彼は名門大学で博士号を取得し、若くして大企業の重役。つまりとびきりのインテリでエリートという点で、よけいにたちが悪い!

   事件はマークが、ライバルの日本企業のスパイが自分の管理する工場に潜入し、脅迫を受けているという報告を上司にしたことから始まる。事態を重くみた上司は、早速FBIに捜査を依頼。しかしマークはFBIの捜査官に自社の違法行為を告発したため、彼はFBIの協力のもと、今度は自ら社内の不正の証拠を集めるために奔走することになる。

   そして物語の後半、マークの証言が実はすべてが真実という訳ではなく、虚言が入り混じっていたことがだんだん明らかになる。でも事態はもう誰にも収拾がつけられないほど大きくなっていて、ついには全米を揺るがす大事件へと発展してしまう。

   主演のマット・デイモンは体重を十数キロ増やして、今回の役に挑んだ。スクリーンの中の彼は従来の色気も筋肉美もすっかりうせた、何を考えてるかよくわからないオッサンの風貌。さらに彼の名演技もあいまって、「いったいこの男、なんなんだ!?」「本当はどこまでが嘘なわけ?」と、見ているだけで素直にムカつかせてくれる。さらに後半からどんどんテンポのよく物語が展開するので、笑ったり、驚いたり、あっという間の108分間だった。

   ちなみにこの映画は、1990年代に実際にアメリカで起こったアメリカ経済史上最も地位が高い内部告発者の実話をもとにしているという。う~ん、このインフォーマント(告発者)は、かなりのクセモノ。こんな人、自分の周りにいたら絶対にイヤだ!!

バード

   オススメ度:☆☆☆☆

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日本ジャーナリスト専門学校
通称ジャナ専。東京都豊島区高田にあるマスコミの専門学校。1974年の開校以来、マスコミ各界へ多くの人材を供給し続けている。

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