「大人げない大人」万歳! 女が虜になる理由

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<テレビウォッチ>ある俳優さんが、「豪華俳優陣の演技がとにかくすごい!」「女性は好きだと思うよ、観ておいで!」「歌と踊りが素晴らしいよ!」としきりにお勧めしてくれる映画がある。

   ミュージカルの舞台に数多く出演する彼が鼻息荒く何度も力説するので、仕事をご一緒させていただいている以上、これは見ておかないと話にならん! とレディースデイを狙って行ってみた。

天才映画監督と女優たち

   現在公開中の映画「NINE」だ。

   彼が絶賛していたように、この女優もあの女優もこんなに歌って踊れるんだ!!!! とハリウッドの底力に驚きの連続だった。もはや妖怪と化している大御所女優は置いといて……

   しかし、作品自体はオリジナルの「8 1/2」のように強烈な印象を受けるわけでもなく、音楽も斬新でなく豪華女優陣の美しいファッションとメイクを楽しむ程度。女性誌でも特集宣伝記事がされていたので楽しみだったのだが、女優陣の女装バリバリファッションはコチトラも女やったなぁと女性意識を思い出したぐらいだった。なにより登場シーンの大半でタバコを吸っているダメ男の主人公に、映画を観終わって館内全面禁煙の張り紙が恨めしかった。

   エロくて何が悪い! と開き直っている作品なのだが、主人公の天才映画監督グイドが本当に大人げない。次回作の構想が浮かばず逃げ回るのだが、女遊びは止められないその姿は、宿題をやりたくなくてゲームに没頭しているような子供そのもの。しかしこの子供のように無邪気な大人げなさに多くの女が虜になり、男たちも惚れている。そしてついつい観客も引き込まれてしまう。

   以前にも書いたが、この「大人げなさ」は最近本当に受けていて次なる潮流になりつつあるようだ。あまりにもセコセコし、空気を読んでばかりの世の中で、人々の憧れる対象は「子供のようにとことん好きなものを追求し、人生を楽しみ尽くす生き方」に移ってきているようだ。

でも結果は出す

   夏から秋にむけて動いているテレビ業界でも、多くの会議で話題になるのは、「大人げなさ」だ。夢中になって遊ぶように仕事をし、その結果突出した成果を上げるような人達、そしてその生き方を紹介したいとプロデューサーから提案されることが多々ある。これには、既視感溢れる芸人トーク番組やベタな長尺再現ドラマの番組が増えた状態に、視聴者がいつまで耐えてくれるのだろうかという制作サイドの危機感もある。

   ちなみに、「大人げない大人」紹介番組は以前のような金持ちのライフスタイル番組とは異なり、あくまでも、人の目など気にせず、ひとつのことに夢中になり続けることができる才能の持ち主を紹介するものだ。いつまでも節約時短で小さなことに気を配り、心の冒険もせずに妙に落ち着いた大人になっていいの? と問う内容が番組作りに求められている。この流れは、6月に公開される映画「SATC(セックス・アンド・ザ・シティ)2」に登場する言いたい放題やりたい放題の大人げない女たちによって、ますます加速するかもしれない。

   ところで、3月31日のフジテレビ系深夜枠で「大人げない大人」をテーマにした番組が放送される。大人げない大人を自認する芸能人が登場し、自分の大人げないエピソードや、大人げない大人になれるグッズを紹介する番組だ。よかったらぜひ。

モジョっこ

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