スーザン・ボイルに哲学感じた!「夢は参加しないと実現しませんから」
<音楽ドキュメンタリー「音楽のチカラ」(NHK5月27日22時~)>船越英一郎が派手な番組宣伝をしているので、「みんなでニホンGO!」を録画するつもりでいたら、この日は音楽のシリーズものに差し代わって「スーザン・ボイル~21世紀のシンデレラ・ストーリー」の放送になった。
「歌は聴いている側が長かったので…」
ご存じのとおり、スーザン・ボイル(49)はイギリスのオーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」で高い評価を受け、ネットに乗ってたちまち世界中が知る歌手となったが、番組は英米で放送され高視聴率を記録したドキュメント映像に、昨年暮れの「紅白歌合戦」や今年4月の来日コンサートの様子を挟み込みながら、スーザンのこれまでの人生を振り返った。
まあ、こういう番組だからスーザン賛歌になるのはわかりきっているが、いかにもNHK的な何の変哲もない構成になっていて、番組としてはあまり面白くなかったが、スーザンの言葉は光っていた。
「歌を歌わず、聴いている側が長かった。夢に参加できる主役になれたのがうれしい。夢は参加しないと実現しませんから」
哲学的でハッとさせられたが、彼女は死んだ母親から助言されていたこともあって、48歳で初めて自分の歌を人前で披露し、それをきっかけに人生が一変したことを語っているのだ。なによりも、ファン層が同世代の女性が中心というのがすばらしい。
彼女を一躍有名歌手の仲間入りさせたのは、やはりネット時代ということが大きい。「ブリテンズ~」の「夢やぶれて」の模様が動画サイトに流れると、9日間で1億回以上の視聴回数を記録、それを知った日本のNHKやアメリカのCNNが一斉に報じて、世界中に知れわたったのだという。
スーザンはセキュリティーや音楽活動などの理由で、現在はロンドンに住んでいるそうだが、彼女のシャイな性格からすれば、スコットランドの田舎に住んで、仕事のときだけ出てくるという暮らしの方がいいのになあなんて、余計なことを思いながら見た。
シンデレラ 夢も翼も 手に入れて