原作も役者も揃いすぎで「アブハチ」 残念なお婆ちゃん探偵団

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<名古屋やっとかめ探偵団(フジテレビ系6月20日16:05~17:20)>原作は4人のお婆ちゃんたちが難事件・珍事件を解決する清水義範の「やっとかめ探偵団」で、やっとかめとは名古屋弁で「お久しぶり」という意味だそうだ。清水義範さんの作品が好きというだけでなく、4人のお婆ちゃんを橋爪功、小松政夫、石倉三郎、佐藤B作といった達者な俳優が演じるので、これは見ないわけにはいかんと非常に期待した。

ゆったりもいいけどテンポ遅すぎ

   話は婆ちゃんたちと同じ「老人会」の二枚目爺さんが殺され、遺体の上にサンゴのブローチがあったという殺人事件で始まる。まつ尾婆ちゃん(橋爪功)の「駄菓子屋」に下宿している女刑事は、お爺さんの息子の嫁が介護疲れから殺害したとニランで捜査を進めるが、お婆ちゃんたちは「あの嫁はそんな人間じゃない」と『やっとかめ探偵団』を結成して、真相解明に東奔西走……。というドラマである。

   お婆ちゃんたちが主役だから、ボケ問題や遺産相続のトラブルなど社会風刺的な要素も盛り込まれるうえ、そもそも原作の質が高いから、ただの犯人捜しに終わらせない工夫もいろいろ凝らされている。

   のんべんだらりとしたこういうドラマを私は好きなのだが、ただこれはちょっとゆったりしすぎちゃったんじゃないかというのが、見終わったときの感想だった。一応は謎解きのお話なのだから、多少の緊張感とテンポが必要なのだけれど、せっかく豪華な役者をそろえながら、それぞれが活躍するシーンがスルッと描かれるだけなので、エピソードが並列的でダラダラしてしまったのが残念。むしろ、橋爪のまつ尾お婆ちゃんをはっきり軸にして、それで話を進めても良かったんじゃないか。

   原作が面白くて、キャスティングがみな座長クラスばかりだと、得てしてこういうことが起こる。それぞれのよさを生かし切ろうとして、全体として見ると散漫になってしまうのだ。まあ、日曜日の午後だからそう堅いことは言わないけれど、期待していただけに物足りなさが残った。

      ゆったりと しすぎて もういいかめ

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