西原理恵子「カネの話」…面白さ生かせずアッという間に最終回

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<崖っぷちのエリー~この世でいちばん大事なカネの話(テレビ朝日系金曜午後9時)>西原理恵子のマンガ『ぼくんち』全3巻は私の座右の書である。何回読んでも泣いてしまう。感動のあまり、友だちに「読んでみて、読んでみて」と無理やり貸し付けて回り、迷惑がられたものだ。

   このドラマはマンガではないが、西原の著書『この世でいちばん大事な「カネ」の話』を原作としている。この本も読んでみた。自分の経験を率直に語りながら、中学生くらいの若い世代、とくに女の子に向けてメッセージを送っている。それは単純明快。

   「生きるとは働くことだ」

   西原は言う。「自分でカネを稼ぐことは自由を手に入れるということだった」

   われわれが日夜希求してやまない1万円札に載っている福沢諭吉先生がこれを聞いたら、握手を求めることだろう。先生は「一身の独立は経済の独立にあり」と140年前に言われたのだから。

色白ほっぺ小泉孝太郎そろそろ成長したら

   ドラマの方は、絵の好きな貧乏少女・相原絵理子(山田優)が、母ちゃん(渡辺えり)の虎の子100万円を持って上京、美大に入るところから始まった。この母ちゃん役の渡辺えりが、西原作品に登場する仏像頭のオバサンそのままで、すばらしい。山田優はちょっとスタイル良すぎかな? つい、西原理恵子本人と比較してしまうもので。

   絵の具も満足に買えず、課題の提出もままならない中で、絵里子はキャバクラのアルバイトに追われる。絵でカネを稼ぎたい一心で売り込みを図るが、スケベ編集者にだまされたり。やっとイラストが採用されたのは、下品とされている週刊誌の突撃ルポ記事だった。

   ここからの展開は、山あり谷ありながら、「カネを稼ぐ」という意味では成功してゆく。西原の実生活で夫となったカメラマンのカモちゃんこと鴨志田穣は、鴨田(塚地武雅)として出てくる。いつ結婚するのかと思って見ていたら、あっという間に最終回。最後の回で、行方不明になったと思ったら帰ってきてすぐ結婚、子供が2人生まれたと思ったらすぐ事故死。ドドドッという勢いで終わってしまった。もしかして、視聴率がふるわなかったから早めに終わらせちゃったのかしら。

   絵里子に思いを寄せる編集者・正宗役の小泉孝太郎は、あいかわらず色白ツルツルのほっぺ。好青年だが、そろそろ成長期に入ってもいい頃では……。

文   カモノ・ハシ
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