海外進出目指す「日本の高級トマト」1箱5000円

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   番組冒頭から事業再仕分け、APECをとりあげてきたけさ(2010年11月16日)の「スーパーモーニング」は、赤江珠緒キャスターが「これも大きな問題です」と前置きして「TPP(環太平洋パートナーシップ協定)を寄りあげた。

   現在、生食用のトマトには3%、加工用トマトには21・3%の輸入関税がかけられているが、TPPに参加すると関税ゼロになるため、アメリカなどから安いトマトが大量に入ってきて、とりわけ加工用トマトは全部海外ものになると農水省は予想している。

「スパモニではトマト専門店社長に密着しました。そんななかで見えてくる日本の農業が抱える問題とは…」(赤江)

「農産物輸出」「農業技術供与」でTPP対策

   レポーターの立花裕人がトマト専門会社「ブランド・ジャパン」をたずねた。都内・横浜でトマトの専門店・レストラン「セレブ・デ・トマト」を経営していて、トマト好きには知られた人気店だ。レストランでさまざまなトマト料理が食べられるほか、店の人気は「トマトの宝石箱」。全国から選りすぐった各種高級トマト600グラム入っていて、1箱5000円と高価だが月に1000箱も売れているという。

大きな問題
「甘いですね。甘さがぎゅっと濃縮されています」(立花裕人)

   同社の吉本博隆社長はおいしいトマトを求めて全国を飛び回っていて、この日訪れた長野のトマト農家は土耕栽培で水をやるのは月に1~2回。こうすることで粒は極端に小さいが、甘味、うまさが凝縮されるのだという。吉本社長はこのとき、中国の食品メーカーの社長を同伴していた。中国人社長はこう言う。

「これだけおいしいトマトはここでしか作れない。長い経験と蓄積がないとダメ。それを中国で教えて欲しい」

   吉本社長は「生産物の海外輸出と生産技術の海外供与。この2つに取り組んでいかないと日本の農業はたちいかなくなる」

   吉本社長と中国人社長はすでに中国・広州に大規模トマト農場を建設、来年から栽培をはじめる。

   スタジオに1箱5000円の「トマトの宝石箱」が持ち込まれていた。大小、色とりどりの数種類のトマトが、宝石のように詰め込まれている。

「ヘーッ、きれい! でも、5000円かあ」

   コメンテーターたちから声が上がる。

   立花「これを毎日パクパク食べるというわけではないんです。何かの時のプレゼントで人気になっているのです」

   話はTPPに戻って赤江がこう指摘した。

「(農産物輸出と農業技術の供与)という2つの視点は、TPPとの関わりで今後欠かせませんよね」

   貿易に大きく依存している日本経済はTPP参加は避けられないが、同時に国内農業をどう維持・発展させていくか。たとえば、一定の作物を政府が買い取るとか、天候不順で不作の時の補償を整備するというようなことが必要だろう。

文   赤坂和郎 | 似顔絵 池田マコト
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