都市鉱山大国ニッポン―中国が廃棄家電レアメタル買い付け

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   買う中国、買われるニッポンというのは「クローズ現代」の定番トピックとなっているが、今回買われてるモノは金属系の「廃棄物」だ。

   ケータイ電話機やパソコンなどの製品にはレアメタル(希少金属)が多く使われている。製品として役に立たなくなり、どこかに埋もれて眠っていてもレアメタルには変わらず価値があるため、それらのゴミは「都市鉱山」などと呼ばれている。そうした貴重な家電廃棄物なども中国に買われちゃっているのだ。

   中国は元来、レアアースなどの地下資源大国。加えて、世界中から資源を買い集めている。そのうえさらに国家戦略として、自国内での資源リサイクルを強力に推進している。金棒を持った鬼が鎧兜を身にまとい、きびだんごまで手にしようとしてるようである。

不要パソコンの8割対中輸出

   番組が取材した都内の不要パソコン引き取り・処分業者のところには、最近、中国の業者が頻繁に買い付けに来るそうだ。ある日は、中国の業者がパソコン806台、液晶ディスプレイ142台を購入していった。いまではこの会社が扱うパソコンの8割が中国向けに輸出されているという。

「日本の業者からも話はあるが、価格的に全然違う。海外向けに輸出した方がビジネスとしてメリットがある」(処分会社社長)

   中国の業者はなぜ高値で買えるのか。

「巨大な市場があるので、いろんな使い方ができる。購入した再利用品をすべて使い切れる。人件費も日本より安い」(中村崇・東北大学多元物質科学研究所教授)

   中国最大の金属リサイクルの街、台州市。金属の断片をこぼれんばかりに満載したトラックが次々と工場に吸い込まれていく。日本のパソコンも多くここに運ばれ、解体工場でバラされて再利用されるという。

   この地では、あらたに東京ドーム100個分の土地に空港や港も備えた工業団地の整備が国家プロジェクトとして進行中だ。完成後は、リサイクル業者44社の工場ができ、年間の処理量は500万トンと、現在の1.7倍を見込んでいる。

   一方、日本も都市鉱山の開発を推進しようとしているが、これも御多分にもれず、縦割り行政や既存の法制度などの壁に直面しているという。

ボンド柳生

*NHKクローズアップ現代(2011年1月18日放送「『都市鉱山』を狙え~レアメタル争奪最前線」)

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