新燃岳「大規模火砕流の危機」 牛の世話が…避難できない畜産農家

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   冬空に噴煙が噴き上がる。宮崎・鹿児島県境の霧島連山・新燃岳。2日前まで直径数十メートルだった溶岩ドームが、1月30日(2011年)には直径500メートルにまで膨張した。火山灰や空震に加え、火砕流の危険性も出てきた。ふもとの宮崎県高原(たかはる)町では、600人以上の人が4か所の避難所に身を寄せている。噴火は今後どうなるのか。レポーターの阿部祐二が現地から報告した。

火口ふたされ大爆発

   高原町は畜産のまちだ。住民の中には避難しない人もいる。牛をそのままにして、自分だけ避難することはできないというのだ。

長引くと・・・
「毎日、牛の顔を見て、目を見て、餌をやらなくてはいけない。家族と同じだから」(高齢の飼い主)

   避難所の人たちも安心できない。暖房具や毛布も配られているが、ほとんどの人が眠れないという。寒さが続く中、疲労や健康が心配される。

   専門家によると、溶岩ドームは溶岩が地表で固まったもので、ちょうど火口にふたをしたような状態になっている。爆発的な噴火によって火砕流となる恐れがあるのだ。火砕流は5キロ以上におよぶ可能性もある。

   今回の噴火は300年前の享保噴火に似ているとう。噴火は3か月でいったん沈静化したが、7か月後に大噴火があり、36人が死傷、火山灰は850キロ離れた八丈島にも達した。今回はいつ終息するのか、いつ家に帰れるのか、住民たちの最大の不安もそこにある。

   コメンテーターの渡邊美樹(ワタミCEO)は「避難している人は高齢者が多い。しっかり眠ることができ、しっかり食事のできる環境を」と話す。

   精神科医の香山リカ「いつまで続くかわからない、待つだけという不安。心理的な問題も大きい。子どもの学校のこともある」

   キャスターのテリー伊藤「三宅島の時もそうだった。はじめ3か月と思っていたら、1年、1年半と長引いていった」

   早期に鎮静化することを願うばかりだが、長期化への備えも必要になってきた。

文   一ツ石 | 似顔絵 池田マコト
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