避難所元気にする「ファイト新聞」気仙沼の子ども6人で発行

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   「気仙沼に春が来た!!」「春見っけ!!」――。被災地に咲いた桜の写真の上で見出しが躍る。避難所暮しが続く宮城県気仙沼の小学校で、子供たちが手書きで作る新聞が大人たちを元気付けている。

「暗い話は書かない」(編集長8歳)

率直な明るい目線

   家を失った6人の小学生が記事を書き、毎日発行している「ファイト新聞」だ。発行のきっかけは、小山奏子副編集長(12)によると「暗い話ばかり。大人たちの顔も暗いので明るくなってもらおう」と始めたのだという。

   編集長は副編集長の妹の小山里子(8つ)。編集方針は「明るいことだけ書いて、暗い話を書いたら紙を破る」ことだそうで、テーマは明るさ。震災から1週間後の3月18日(2011年)が第1号。

   大人たちの反応は、「騒いでくれているおかげで、大人も笑顔になっていい。笑顔がチョコっと戻ってきた」(正副編集長の父親)、「『これから頑張りましょう』という創刊号がこれまでの中で一番いいかな~」(主婦)と、みな楽しみにしている。

   その創刊号には「電気ふっ活」の見出しの下に、小学2年生の吉田理紗記者が書いた次のような記事が載った。

「あのこわい地しんからこの新聞を作ることを決めました。みなさんは気仙沼小学校で、このなん日かすごしていろいろなごふべんがあるとおもいますが、みなさんもがんばりましょう!私たちもがんばります」

メッセージは「大人たちも頑張れ」

   司会の加藤浩次が感極まった表情で、「大人が書くのと全然違いますね。率直な明るい目線なんできちっと入ってきますね」と絶賛。さらに、「われわれも勉強になると思うのは、『やっと電気が点いたよ』じゃなくて、『電気ふっ活』みたいに、考え方一つで気持ちが変わること」だと話す。

   キャスターのテリー伊藤「このファイト新聞は、朝起きてその日の目的ができるのですごくいい。自分たちの作ったものを誰かが喜んでくれる。すごい思い出になると思うし、自信がついたと思う。こっちでは、花見自粛うんぬん言っているが、『春見っけ!』で伝わるんですよ」

   それにしても被災地で小学生が自発的に新聞発行を考えるというのもすごい。

   話は飛躍するが、東北は詩人で童話作家の宮沢賢治、太宰治、石川啄木、井上ひさし、新聞論説筆者の内藤湖南と、多くの文人を輩出している。そんな文化遺産が今も息づいているのかもしれない。

文   モンブラン | 似顔絵 池田マコト
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