通用しなくなった「地震の常識」―起きないはずのエリアで大震災

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   これまでの地震学の常識が通用しない変動がすでに東日本大震災以前から起こっていたという。「そもそも総研」コーナーで玉川徹(テレビ朝日ディレクター)が地震学の新常識を取り上げた。結論は「原発技術は日本はもたない方がいい」

「スマトラ沖」で腰抜かした学者たち

   いつどう変わったのか。名古屋大大学院の環境学研究科の古本宗充教授が次のように解説する。

   「2004年のスマトラ沖地震はそれまでの常識をひっくり返した地震だった。スマトラ沖は決して地震が起きないと思われていた場所だったが、9を超えるマグニチュードを持つ地震が起きた。ということは、われわれが知っていた大きさと地下構造の性質との対応が、なにか間違っているということがあの瞬間に分かった」

   玉川「なぜスマトラ沖は地震が起きないと思われていたのですか」

   古本「チリ地震は後ろにしっかりした南米大陸があり、プレートがグッと押されてエネルギーが溜まり、それが解放されるときに大地震が起きても不思議でない。

   ところが、スマトラ沖は世界でいちばん柔らかで、エネルギーが蓄えられそうにない場所と見られていたんです」

福島沖でも動かないと見られてきた断層が…

   断層に関する常識も変わったという。原子力安全・保安院で活断層の評価をしている産業技術総合研究所活断層・地震研究センター主任研究員の吾妻崇は次のように指摘する。

   「3・11の地震の後、福島沖でマグニチュード7の地震が起きた。大地震に誘発された地震とみられているが、これまで動かないと見られていた活断層が動いた。動かないと思われていた断層も、大きな地震の後では動く可能性があるのではないかと、いまは考えられている。

   そうしたことを踏まえると、いままでの評価では、動かないとされていた断層が、福井県の敦賀原発建屋の真下には幾つもある。その近くには浦底断層という大きな活断層がある。そこで地震があると、動かないとされていた断層も動く可能性があり、評価の見直しをする必要があると考えている」

   古い常識で建てられている原発。玉川が「このまま原発を持っていていいのですか」と聞くと、古本は「どこで起きるか、知らないことがあるかもしれない。個人的にいえば、日本では原発はやめた方がいい技術だと思う」と言い切った。

文   モンブラン
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