2024年 4月 29日 (月)

マータイさん東北被災地に残した最後のメッセージ「不屈の精神」

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福島・大玉村の酪農家「マータイさんに負けないくらいのエネルギーある」

   マータイさんは05年以来何度も来日して、「自然との持続的な共生」に共鳴する植樹活動が各地に起っている。そのひとつ、流山市のNPOが先頃、記録映画の上映会を開いた。画面でマータイさんは「モッタイナイ精神を実践すれば、貴重な資源を奪い合うことはなくなる」と訴えていた。

   福島・大玉村で牛1万頭を飼う国分俊作さんは5年前、シンポジウムでマータイさんと同席した。震災による出荷停止で月2000万円からの赤字になったが、マータイさんの不屈の精神が支えだったという。いま循環型の農業に挑んでいる。「みんなのためになると信じている。マータイさんに負けないくらいのエネルギーがあるんじゃないか」

   マータイさんの活動を見守ってきた明治学院大の勝俣誠教授は、「木を植えるのは入り口。木がなくなるとどうなるかを発見していく過程を重視した。木を育てることは、人を育てる、生活を打ち立てる、そうすれば森を守れると、スケールの大きな活動だったんです」という。また、「彼女は困難にも常にポジティブだった。いまこそ考えてと、福島に向けたメッセージに聞こえた」と話す。

   アフリカの厳しい自然に比べれば、日本はおそらく楽園だろう。 しかし、彼女はタネをまいていった。自然が豊かなゆえに、時に粗末にあつかっていることを、いみじくも気づかせてくれた。ありがとうマータイさん、タネは育っていますよ。

NHKクローズアップ現代(2011年10月20日放送「マータイさん最後のメッセージ」)

ヤンヤン

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