「美人ほど遅刻してくる」の法則…メイクを見ると性格がわかる

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   そのひと言はちょっとした勘違いと錯覚を与えてくれるものだった。

「なぜだろう? 美人な人ほど遅刻をしてくる」

   40代のディレクターがそんなことをボソっと言った。さまざまな解釈ができると思うけれど、なかなかの格言。美人であれば遅刻しても、デレデレと鼻の下を伸ばしている単なるエロオヤジなディレクターの感想なのか、「色白、七難を隠す」的な意味合いなのか。だったら、遅刻しそうなときはメイクに時間をかけたほうが、先方の怒りレベルは低いと都合よく受け取ることもできる。

どんなに飲んでも早朝ロケにきちんと化粧してくる女

   これが能天気な男性陣に恋愛のテクニックとして使えるであれば、めいっぱいその心理を利用しようとニタニタしてしまう自分も正直いる。でも、このロジックが使えるのは、年齢の近い異性が相手だった場合だけ。バリバリ仕事をしている30代前半の女性プロデューサーの友人はこう言っていた。

「前の晩飲み明かしてひどく酔っ払っても、早朝ロケにきちんとメイクしている女は尊敬に値する」

   女性テレビマンにはノーメイクで貫きとおしている人も少なくない。なにせ、メイクをする時間とメイクを落とす時間があれば、寝ていたいと思う人種なのだ。だからこそ、キチンとフルメイクで早朝ロケに現れる人へ羨望の眼差しが注がれる。

   それは何もメイク上手なことを褒めているのではない。過酷な状況にもかかわらず、メイクにしっかり時間をかけることができるスケジュール管理能力の高さに対しての評価だ。

   しかし、スッピンを人前でさらしたことがなく、一緒に行った旅行で朝から臨戦態勢かと思えるようなメイクをしている人は敬遠したい。親しい人にも素顔を見せず、バリメイクをされてしまうと、心を開いてくれる人ではないんじゃないかと変に疑ってしまうからだ。

己に魔法をかけ、他人も錯覚させるテクニック

   さて、メイクに話を戻そう。以前、ヘアメイクアップアーティストの方にメイクの心得を伺ったことがある。さまざまな媒体で活躍する彼女はこう教えてくれた。

「メイクは長所をより引き立たせ、コンプレックスをカバーしてくれるという錯覚の魔法」

   彼女のメイク理論は、コテコテに盛るメイクではなく、生まれ持った顔にちょっとプラスして、美という錯覚を生みだすことという。テクニックで見た目が美しくなる錯覚と、キレイになった自分を見て気分がよくなるという錯覚。己に魔法をかけ、他人にまで錯覚を覚えさせられたらメイクは大成功だ。

   だが、彼女は最後にこうも付け加えた。

「自分をよくわかってないと、メイクもただの邪魔者」

   これが一番難しいのだけど、ただの邪魔者になり下がったメイクをしている人のほうが、世間的にはよっぽど多いはずだ。仮面のような厚化粧。その人はいったい何を引き立たせ隠そうとしているのか。メイクを見ると、その人の性格までがわかってくるようにも思える。

   美人=遅刻の方程式を、自分の都合で記憶していた私。仕事がなければ、あの時、膨大な時間をかけて厚化粧という仮面を纏っていたのだろう。そう思うと、少々顔から笑みが消えていく。これならやっぱりノーメイクを貫くスタイルにしたほうがいいのだろうか。これからのメイク時間、そんなことを思いながらますます時間だけがかかり、仕事に遅れそうな予感がしてくる。

モジョっこ

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