姿見えない幽霊どう法廷証言!? 奇想天外の三谷映画パワーアップ

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(C)2011 フジテレビ 東宝
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ステキな金縛り> 宝生エミ(深津絵里)は失敗続きで後がない3流弁護士。彼女が新しく担当になったのは、妻殺しの容疑をかけられた男・矢部(KAN)。彼は犯行当夜のアリバイを「旅館で落ち武者の幽霊にのしかかられ、金縛りにあっていたので動けなかった」と奇妙なことを言い、無実を主張する。

   エミは矢部の無実を証明するため、幽霊・更科六兵衛(西田敏行)に会い、彼を証人として法廷に召喚することにした。ところが、この六兵衛、その姿がエミには見えるが、誰にでも見えるというわけではなかった。さらに、2人の前に立ちはだかるのは、決して超常現象を信じない敏腕カタブツ検事、小佐野(中井貴一)。どうやって六兵衛は法廷で証言をするのか、そして事件の真相は!?

怒涛のストーリー展開にもう笑って笑って…

   日本のコメディー映画を背負って立つ監督・三谷幸喜がコメディーからは一番遠いであろう幽霊を主役にするなんて…とも思えたが、もともと奇想天外なキャラクターを作り上げるのは三谷の十八番。彼にとって幽霊も例外じゃないのだろう。この世に未練がある幽霊とさえない弁護士がめまぐるしく動き、その周りでクセの強い登場人物たちがドタバタと走り回って大いに笑わせてくれる。

   『有頂天ホテル』『ザ・マジックアワー』に続き、複雑ながら畳み掛けるような怒涛のストーリー展開はさすがに見ごたえがある。三谷監督の醍醐味はやはり豪華キャスト。一人ひとりの演技が文句のつけようもなくすばらしく、まるで役者の個性に合わせて役が作られているのではないかと錯覚するほどだ。とくに『悪人』とは180度違う深津絵里のコメディエンヌぶりは必見(さらに38歳とは思えないキュートさも!)。唐沢寿明や佐藤浩市、篠原涼子など、これまでの三谷映画の役者たちがワンポイントで登場するのも三谷ファンにはお楽しみだ。

   六兵衛以外にも霊界から続々と幽霊が現れたり、六兵衛を狙う怪しげな陰陽師(市村正親)も登場したり。三谷映画ではおそらく初めてであろう臨終場面も登場する。あり得ないことだらけの状況をどうんなオチにもっていくのかハラハラさせるが、まるで1枚の風呂敷の中にすべてが収まっていくかのごとくきれいに完結する見事。ちょっと涙を誘うラストになっていて、こんなステキな死後の世界があるなら、幽霊に遭うのもたまにはいいかもという気にさせられる。

バード

おススメ度:☆☆☆☆

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