「食物アレルギー」原因は食べ物だけじゃなかった!皮膚からも摂取
「食物アレルギーはどうして起こるのか。わりますか」と藤井彩子アナが質問する。たしかに、わかっているようで、メカニズムはよく知らない。
ゲストのつるの剛士(タレント)「友達で海老が大好きな奴が食べ過ぎてアレルギーになりました」
井ノ原快彦キャスター「ええっ、食べ過ぎで起きるの」
「(食物アレルギーの引き金となる)『なんらかの理由』という曖昧さが、イギリスの社会問題から解ってきたんです」と藤井アナは自信ありげに言う。
イギリスではオムツかぶれ防止オイルでピーナツアレルギー
イギリスでは「ピーナッツアレルギー」が深刻な社会問題になっている。ここ10年で2倍になり、児童の70人に1人が発症し、保育園や小学校ではピーナッツ持ち込み禁止になった。
「初めてピーナッツを食べた子供にもアレルギー反応が出ました。つまり、食べる以前に免疫が作られた。それは皮膚です」(ロンドン大学ギデオン・ラック教授)
原因はピーナッツオイル入りのオムツかぶれ防止クリームだった。5年間の調査で(1万4000人対象)84%の新生児がこのクリームを使用していたという。
藤井「皮膚が食物アレルギーの原因になると注目されています」
井ノ原「これは凄い事がわかっちゃいましたね」
藤井「それともう一つ。食べ物以外に、食べ物のカス(ピーナッツの殻や薄皮)でもアレルギー反応の原因になるらしいです」
先般日本でも問題になった小麦成分入りの石鹸で小麦アレルギーがあちこちで起こったのも、同じように皮膚からの摂取だ。
卵アレルギーは卵で治す
アレルギーの治療も近ごろは大きな効果を上げるようになっている。アレルギーの原因食物をあえて少量づつ食べていくのが免疫療法で、卵アレルギーの吉田匠汰クンは昨年(2010年)の夏の2週間、神奈川こども医療センターに入院して卵アレルギーを克服した。
退院から1年2か月の匠汰クンを井ノ原が訪ねると、すき焼きの付け汁用の生卵をペロリと食べ「おいしいです」と笑った。
「(アレルギーが克服できても)ある期間は卵料理を毎日食べつづけないと効果が出ません。また半年に1回の血液検査が必要です」と藤井アナ。
免疫療法が行える医療機関は全国に20か所あるが、治療に公的健康保険は効かない。また罹りつけの医者の紹介状が必要で、もっと受けやすくする行政の対応が急がれる。
(磯G)