「紳助復帰」どこが先鞭つけるか―水面下で動き出したテレビ局

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「あれから半年も経っていないのに、(島田紳助・筆者注)復帰を待望するようなことを吉本の社長が口にしたら、常識を疑われても仕方がない」

   新年早々「復帰してほしい」とラブコールを送った吉本興業・大崎洋社長を「週刊現代」で批判したのは、創業家当主・林正樹(40)である。彼の祖父は吉本興業の礎を築き、父は社長・会長を務めた。だが、経営陣と創業家の争いのために吉本を追われた。林は吉本の経営のおかしさや、ここ半年、芸人のギャランティの支払いが遅れていることにも言及しているが、一番重大なのは2005年8月12日の出来事である。

   その日は渋谷AXというライブハウスで吉本所属のフェイレイという歌手のライブがあった。フェイレイは大崎が自ら発掘し芸名もつけたそうだ。開演前に大崎は会場にいる20代前半と思しき女の子を指さしてこう言った。

「あれは五代目の娘や。歌手になりたいと言ってると、カウスさんから頼まれた。ウチでレッスン受けさして、R&C(註・子会社のレコード会社)からCDを1~2枚出したら満足するやろ」

   五代目というのは山口組渡辺芳則組長のこと。彼の娘を歌手デビューさせる計画は頓挫したらしいが、吉本側が担当社員をつけて歌唱レッスンまでさせていたというのである。この事実だけで、大崎社長の首が飛んでもおかしくない。

   吉本と暴力団とのつながりは長く深く強い。歴代の社長たちが親しく暴力団と付き合ってきたから、カウスという準構成員のような芸人が幅をきかし、その下にいる紳助はカウスの真似をしただけである。明石家さんまはフライデーの取材に対して、「紳助、復帰してほしくないわ」と言っている。大崎社長は身内からのこの言葉を重く受け止めたほうがいい。

4月改編に向けて「その時はウチが独占で」「全面協力」ですり合わせ

   だが、アサヒ芸能によると、テレビ各局は4月の番組再編に向けて紳助復帰を狙って動いているというのだ。なかでも熱心なのが「行列のできる法律相談所」と「人生が変わる1分間の深イイ話」を放送している日本テレビだという。日テレ関係者がこう話している。

「騒動以後、年が明けても両番組は存続していますが、今度の改編期でも継続させるのかどうか。日テレサイドは継続の方向で吉本サイドに打診したといいます。その際、日テレサイドは『もし紳助さんに復帰の意思があるなら、その時はウチが独占的に』と交渉を進めていたんです」

   大手広告代理店の関係者もこう語る。

「昨年の12月下旬、吉本の幹部が年末挨拶としてテレビ各局や広告代理店を回った際に、紳助復権の協力を要請したようです。聞いた話ではTBSが全面支援に、前向きだったといいます」

   大崎発言はこうした紳助復帰を望んでいるテレビ局へのメッセージだったのかもしれない。だが、世の中を舐めきっているとしか思えない愚行を許すほど、世間は甘くはないはずだ。

「次の大地震いつ起きてもおかしくない」専門家4人の予測

   今週は地震関係の記事が目立つ。現代は毎週のように扱っていて、今週も「前兆現象がこんなに!M8M9大地震いよいよ本当に来そうで怖い」ともう1本。「サンデー毎日」も「覚悟すべき巨大地震と本当の備え」。「週刊文春」までが「『M8M9大地震予知』を一挙公開」とやっている。

   私が現代の編集長のとき、関西方面に大地震が起きるという記事を掲載して、発売された翌日早朝に阪神淡路大震災が起きたことがあったが、これほど各誌あげて「大地震が来る」と書いたことはなかった。これは1月11日(2012年)に、政府の地震調査委員会が東海地震の30年以内の発生確率を1ポイント上げて88%に修正したことが背景にあるのだろう。どの記事も取材先は似たり寄ったりだから、文春が一番まとまっているので見てみよう。

   次の地震がいつ、どこで起きるのかという編集部の質問に7人の専門家が答えているが、そのうち3人は「いつ起きてもおかしくない」「時期は特定できない」としているから、時期を特定している4人の答えを記してみる。濱嶌良吉元前橋工科大教授は「首都直下(M7.2~M7.5)今年中の可能性も」。木村政昭琉球大名誉教授「三陸沖(M8.0)2015年±3年」。宇田進一国際地震予知研究会理事長「日本海溝の外側(M9.0~9.2)1年以内にも」。斉藤好晴環境防災研究会代表「三陸沖、愛知県沖~種子島海域(ともに最大でM7~8)一週間以内(1月15日発表)」

   斉藤の予測によれば1月22日までに地震が起きることになる。起こらないことを祈りたいが、大地震が近い将来起こることは間違いないようだ。いつ起きてもいいように、懐中電灯や保存食など地震対策グッズの用意だけは忘れないようにしたい。

「金正男は大石内蔵助」放蕩演じて臥薪嘗胆

   文春が「金正男 独占告白!『金正恩、わが宿命の弟よ』」をやっている。これは東京新聞編集委員の五味洋治が文藝春秋から出す『父・金正日と私』(1月20日発売)のパブ記事ではあるが、なかなか読ませる。

   五味は金正男(40)に2回、7時間のインタビューをし、約150通のメールのやりとりをしたそうである。金は9歳の頃からスイスに留学し、その後放任されているうちに、本人曰く「完全な資本主義青年」になったという。そのためか、父・金正日にも直言し、核実験やミサイル発射実験について国際社会が憂慮しているといったという。また、1月3日に送ってきたメールにはこうあった。

「この世界で、正常な思考を持っている人間なら、三代世襲を容認はできません」

   正男は正恩とは1度も会ったことがないそうだが、正恩のことをこう心配している。

「祖父(金日成主席)に容貌だけ似ている弟の正恩が、どれだけ北朝鮮の人々を満足させられるか、心配です」

   さらにこう注文をつける。

「(後継者として)何をやるかが問題でしょう。北朝鮮の住民が潤沢に、豊かに暮らしていけるようにしてほしいと願います。兄としてです。この言葉を受ける度量があると信じています」

   金正恩体制のこれからについては、彼を象徴として存続させ、既存のパワーグループが引き継いでいくと見ている。五味によれば、金正男という男はただの放蕩息子ではなく、忠臣蔵の大石内蔵助のようにわざと遊び人のふりをしているのだそうだ。一つ間違えば弟から粛正されかねない孤独な兄。正男がこれからどのように動くのかが、北朝鮮を見る上で重要になることは間違いないようである。

「安住財務相」素っ頓狂ファッション―赤いパンツにダウンとビジネスコート

   「週刊新潮」のモノクロ・グラビアがおもしろい。安住淳財務相がオフの日に家族と出歩いているときの服装がただごとではないのだ。マスクにメガネに帽子。コートの下にはインナーダウン。ダウンの上に羽織っているのはフツーのビジネスコートで、ズボンは赤だというのだ。カミさんと子供と3人でケンタッキーフライドチキンに入って食べている写真も載っているのだが、その時も安住はマスクも外していない。

   なぜこのようなスタイルをするのだろう。自分がすごい有名人だと思いこみ、人だかりでもできたら困るとでも思っているのだろうか。この格好では警察官に職務質問されること必至だと新潮は書いているが、たしかに危ない人ではないかと思われそうな奇異な格好である。

   もう1本も新潮の記事。今回初入閣した小川敏夫・法務大臣(53)は20年ほど前、ワイドショーを賑わせた人物だった。立教大学を出て22歳で司法試験に合格して、裁判官、検事を経て弁護士に転身した小川と、「お嫁さんにしたい女優No.1」といわれた市毛良枝(61)が結婚したのは1988年9月だった。だが結婚して間もなく夫婦仲が悪くなったらしく、父親を亡くした市毛が母親の住む実家へたびたび出向くようになった。

   そして90年10月29日に「事件」が起きる。市毛の実家を訪れていた小川と市毛母娘との間にトラブルが生じて、パトカーを呼ぶ騒ぎになったのだ。このとき市毛母娘は全治1、2週間のケガをしたと報知新聞に書かれたが、小川もすぐ女性誌などで反論した。

   2人の離婚は小川が承諾しなかったのだろう、泥沼状態になり、さらに小川は報知新聞を訴える。93年9月に勝訴するが、その一審判決が出た5日後にようやく離婚が成立する。その4日後に今の夫人と結婚するのである。

   こうした過去をほじくり返されたくないのはわかるが、取材に対して小川は「他人の離婚に触れること自体がプライバシー侵害にあたるという判決が出ている。載せたら法的手段を取る」とすごんでいる。こういう人物が法務大臣に座るというのはいかがなものだろう。

大間の高級マグロ支える原発マネー!補償金で最新漁具

   「AERA」の「大間マグロと原発マネー」にも注目。今やマグロの最高峰になった大間のマグロだが、その名が全国に知られるようになったのは最近なのだ。ある時期、青函トンネル建設の影響か不漁が続き、多くの漁師が廃業に追い込まれた。そこへ電源開発による原子力発電所建設の話が持ち上がり、84年12月に大間町議会は誘致を正式決定する。大間漁協には96億円が転がり込み、さらにプルトニウムを消費する「フルMOX」型に原子炉が変更されると、増量する温排水分として22億5000万円が上積みされた。ばらまかれた金でマグロを捕るための最新鋭の漁具を装備し、01年の正月に築地市場で202キロの大間産マグロに2020万円の値がつき、メディアが殺到する。

   前年のNHKの朝ドラが「私の青空」という大間町を舞台にしていたこともあって、ここから大間のマグロの快進撃が始まる。 原発事故以来、大間原発の建設工事は止まっているが、大間町長は工事再開への姿勢を崩していないそうだ。超高級マグロと原発。皮肉な取り合わせである。

   最後にひと言。山川出版社から嵐山光三郎さんや坂崎重盛さんたちと、江戸の食と老舗のお店の知識をベースに、街歩きの楽しみを紹介し、江戸創業の食の老舗一覧も掲載した『江戸東京 味の散歩道―歩き味わう歴史ガイド』(1680円)を出しました。よろしく。

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