2024年 4月 27日 (土)

ボロボロ福島原発に直下型地震の危険―間近の断層に不気味な水溜まり

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   福島第1原発に直下型地震の懸念があると、東北大大学院の趙大鵬教授(地震学)らが発表した。原発近くを走る双葉断層の地下の様子が、昨年4月(2012年)に震度6弱の余震を起こしたいわき市の井戸沢断層に似ているのだという。「似ている」とはどういうことか。

3・11直後の震度6「井戸沢余震」に酷似

   双葉断層は第1原発の西を南北40キロにわたって走っていて、北端は宮城県にかかる。原発までの距離は数キロ。趙教授は地下の構造に異常があって、地震を引き起こす可能性があると欧州の専門紙「Solid Earth」 に発表した。

   いわき市にある井戸沢断層は東日本大震災の1か月後に発生した震度6弱の余震の震源になった。趙教授らの研究では、2つに共通しているのが地下にある水の存在。この水によって、4月の井戸沢地震が起った。同じことは双葉でもありうるというのだ。

   井戸沢地震は地表にはっきりと断層が顔を出したことで知られる。田中良幸リポーターがきのう15日(2012年2月)、この断層をたどった。道路脇の側溝はいまもコンクリートが浮き上がり、鉄製のフタなどがねじれている。中学校の体育館の床はまだ傾いたままだ。山林に入ってバックリと割れた断層を追うと、川もないのに小さな池ができていた。地下から吹き出した水に違いない。地元の人たちは、「突き上げるような衝撃」と「バリバリという音」で断層の崩壊を感じたという。

   趙教授は「地震の時期、規模は言えません。ただ構造の異常がよく似ているということだ けです」という。しかし、もし起きたら福島原発はどうなるか。専門家は循環冷却系が破損する可能性をいう。当然、放射性物質が放出されるだろう。

東電「大丈夫」と対策とらず

   しかし東電は、「万一起きても、建物の健全性は確保される。冷却系も回復が可能」という。いつもの答えだ。地震が起るなんて考えてもいない。

   司会の小倉智昭「いわきの地震は単なる余震として片付けていたので、こんなに被害が出ていたとわからなかった」

   田中「いわきの人たちは東日本大震災も経験しているが、それ以上だった、この世の終わりだと思ったとまでいってました」

   真鍋かをり(タレント)「原発ができた時はこんなこと知らなかったわけでしょう。心配ですよ」

   小倉「耐震補強だってできない状況でしょう」

   地震に耐えるかどうかだが、田中は耐震強度を加速度(Gal)を示した。福島原発の6つの原子炉が想定している加速度は412から487Galで、3.11のときは一部で550Galに達したが、概ね許容範囲内だったとして、補強を行わなくても安全としている。しかし、4月11日に起った井戸沢の地震(M7.0、 震度6弱) の最大加速度は2071.1Galだった。原発5号機の設計者の上原春男氏は「2000Gal以上の地震が直下で起きたら、正直怖いですね」と話す。

   小倉「いま危機感をあおっても仕方ないが、こういうことがわかったら注意が必要だろうね」

   といって、補強すらできない。東電はどうして平然としていられるのか、それも不思議。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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