「米軍領沖縄」復帰40年終わらない支配と募る本土不信

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   その沖縄が日本に復帰して5月15日(2012年)で40年になる。キャスターの国谷裕子は「日本に復帰したものの、住宅地のすぐ脇では今も米軍の実弾訓練が行われ、米兵の犯罪捜査にも捜査制限がかけられているのが現状です」と話す。「クローズアップ現代」はシリーズで沖縄復帰40年を特集する。

基地に逃げ込み犯罪者野放し

   番組は沖縄で最近起きた強盗事件を報じた。米兵家族の少年グループが薬物買う金を欲しさに若者を襲撃、警察が緊急配備をしたが、少年グループは基地の中に逃げ込み、グループの1人は数週間後に帰国してしまった。警察は手も足も出せなかった。

   沖縄県警の元刑事は「被害にあった若者はさぞかし悔しい思いをしているでしょう。私たちも悔しい。基地、軍関係者というだけで、捕まって当然の犯罪者が野放しになっている。私たちはこれまで、何度その悔しさを噛み殺してきたことか」と語る。米兵や米軍関係者の犯罪捜査や裁判は、日本国憲法で保証された司法権の行使がなかなかできず、復帰前の状態がいまも続いているのだ。

普天間基地返還もいまや「実効性ない合意」

   その一方で、米軍基地の位置づけは変わりつつある。国谷は「膨張する中国の軍事力への警戒が強まっています。そのために米軍普天間基地では攻撃ヘリや戦闘機の訓練が頻繁に行われ、その離発着の騒音は1日に4時間にも及ぶことがあります。米国内でも事故が多発している攻撃ヘリが普天間基地に22機配置されています」と伝える。ゲストの我部政明・琉球大学教授は「16年前に日米間で普天間の返還が合意されました。しかし、その後の話し合いでの進展はなく、現状が固定された状態になっています。沖縄では実行性がない合意だという見方が強いんです」と説明した。

   国谷「沖縄の人々は本土をどう見ているのでしょうか」

   我部教授「自分たちの考えや意志が理解されていないと考えている人が多いですね。2006年に政府は沖縄の現状は本土も分かち合うと語ったが、その後の具体策は何もなし。沖縄の現状が分かっていないと考えているのです」

   国谷「日米両政府は、日本の安全を守るためには沖縄の米軍基地が必要だとしています。でもそれは、沖縄の人々を守ることとイコールなのでしょうか」

   我部教授「沖縄の米軍基地は地域社会を崩壊させました。基地で働き日々の糧を得る人と基地の騒音などで悩む人。基地が日本の安全を守るためには必要だという論理はおかしい。町や村の再生には基地は必要ありません」

ナオジン

*NHKクローズアップ現代(2012年5月14日放送「シリーズ 沖縄復帰40年(1)基地負担は減るのか」)

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