アン・ハサウェイ「変貌」可愛い恋物語―大学4年の「7月15日」に2人に何があったのか…

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ワン・デイ 23年のラブストーリー>2人の23年間を「7月15日」に濃縮したラブストーリーという触れ込みは聞いていた。主役はアン・ハサウェイ演じる冴えない女子と、ジム・スタージェス演じる憎めないモテ男。大学を卒業してからも「自称・親友同士」の2人だが、最初は一方的な片想いにも見えた関係が、年月とともに変わっていくのをダイジェストで振り返る。きっかけは大学卒業直後の「1988年7月15日」で、物語はそこから1989年の7月15日、1990年の7月15日と飛び飛びに進んでいく。

野暮ったい女子大生と鼻持ちならないモテ男

(C)2011 Focus Features LLC. All Rights Reserved.
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   上映時間は107分だから、機械的に割り算をすると1年分にかけられる時間は5~10分で、途中に飛ばす年があったとしても、長くて15分程度しかそれぞれ年の「7月15日」にかけられない。めまぐるしくシーンを追うだけで、ご都合主義的にラストへ突っ走るラブストーリーになるのでは、という心配は杞憂に終わった。

   丸眼鏡に黒髪の天然パーマというどうにも野暮ったい女子学生だったアン・ハサウェイが、年ごとにゴージャスになっていくのを見るだけで楽しい。時代の変化と共に、ボディコンシャスなドレスから裾がまあるく広がった女優ワンピまで、「可愛い!」を連発する衣装ばかりで、髪型もソバージュからベリーショートまで楽しい七変化を見せる。

   それとは対照的に落ちぶれていくかつてのモテ男、ジム・スタージェスの色っぽさがストライクゾーンど真ん中でつらいです。とくに2000年代に入ってからのやつれ具合と甘ったれダメ三十路っぷりがたまりません。自分が傲慢な若者だったことを自覚したものの、どうすればそれを脱却できるかわからず、居心地悪そうに自虐する姿がもどかしく、彼に失望しつつも案じずにはいられないアン・ハサウェイに感情移入しまくりです。

卒業から23年…毎年の「7月15日」描いた時間の重さと短さ

   もともとは冴えない女の子の方が夢中だったが、綺麗になっていく彼女に今度は男が惹かれていくというシンプルなつくりの中に、「親友だから恋はしちゃいけない」という暗黙の了解があって、それが2人を縛るわけです。浮ついた貴公子だったときは、なんとなく彼女をなめているように見えた男が、よれよれになるにつれて彼女にすがっていくのは、なんだかリアル。他人から見たらただのごくつぶしなのに、ダメさすらチャーミングに見えるのが惚れた弱みなんだよねと、さらにアン・ハサウェイに没入してしまう。

   時系列に沿って2人の恋の結末を追うだけでは終わらないのが、この映画の最大のポイントである。そ、そんな結末の付け方もあるのねと思いつつ、その中身を言っちゃうと面白くなくなるので我慢、我慢。何のために「7月15日」という一瞬を切り取ることにしたのか。みなさま、ぜひにオチは自分で確認してください。

   見終わったて「きゅん」とすること請け合いで、23年という月日の「重さ」と「短さ」、両方を一緒に感じられる映画です。個人的には、夏を謳歌している大学4年生にこそオススメします。

(ばんぶぅ)

おススメ度☆☆☆☆

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