こんな橋下徹で大丈夫か!「弱者・負け組嫌い」「格差是正の国際潮流に逆行」「外交ブレーンなし」

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   今週も「週刊新潮」がおもしろい。トップの「袋叩きにされる『日本人』現地報告」は、これまで報じられてきたものを超える事実はあまりないが、冒頭の松田聖子、橋下徹大阪市長や石原伸晃叩き、秋元康研究の2回目、ワイド「地獄の季節の過ごし方」の鈴木宗男秘書のムルアカの苦節3年、根津甚八の病状、高島忠夫一家の厄災など、読みどころが多くて、読了するのに3時間近くかかった。お買い得だ。

   橋下大阪市長叩きは「週刊文春」でもやっているが、新潮のほうが性根が据わっている。ここへきて週刊誌も反橋下VS.親橋下に色分けされてきたが、断然反橋下派が優勢である。新潮が「橋下徹は日本の救世主か?」(もちろんそうではないといっているのだが)。文春が「橋下新党『選抜メンバー』の個人情報」と「日本維新の会」の目玉候補になるであろう東国原元宮崎県知事の「現在進行形4人の女を暴露する」をやっている。「サンデー毎日」が「橋下掟破り『党首』バカの壁」。この3誌が明らかな反橋下勢。「週刊朝日」も「橋下新党を丸裸にする」などを読む限り、反であろう。

   「週刊ポスト」は反ではなく非橋下のように思える。そうした中で「週刊現代」だけが親橋下を明確にし、「やっぱりこの国には橋下徹しかいない」(9月15日号)と言い切っている。

   週刊誌はそれぞれ論調が違うところがおもしろい。民主党の代表選候補たちの覇気のないやり取りや、自民党総裁選候補の金太郎飴のような公約を聞いていると、いっそのこと橋下にでもという「気分」はわからないでもないが、橋下大阪市長の考え方や「日本維新の会」の候補者たちの人品骨柄を見定めなくては1票は入れられない。

   橋下が司法修習生を終え「イソ弁」として所属していた事務所の樺山正弁護士が、新潮で橋下のことをこう語っている。「橋下は本質的には弁護士という職業を嫌っていたと思います。彼は弱い者の側に立つのが嫌いです。(中略)彼は、弱い人間を見ると腹が立つのだと思います。自分はそういう苦境から這い上がってきた。だから、負けたままの人間には虫唾が走るのでしょう」

   また、「日本維新の会」が経済だけでなく、教育などあらゆる分野で競争を加速させるといっていることに、榊原英資元大蔵省財務官はこう批判する。「話が逆。いま、日本に限らず、世界の政治家がやらなければならないことは、先ほども触れた格差是正なんです。非正規雇用者をどう減らすかといった課題が政治に託された大きな責務なのに、競争を煽り、格差を拡大させてどうするんですか。総じて『維新八策』は、各論なき総論でスローガンの羅列。いくら総論を訴え続けても、各論がなければ実現まで辿り着けません」

   作家の佐藤優は、韓国大統領の竹島上陸にからんで、慰安婦問題にも言及したことをこう難じている。「慰安婦問題で、韓国に向けて『論戦したらいい』と言い放ちましたが、そんなことを始めたら収拾がつかなくなります。また、『強制連行があったかどうかの確たる証拠はなかったというのが日本の考え方だ』とも述べていますが、日本政府の考え方、すなわち河野談話では、強制を認めている。聞きかじりの耳学問で、外交ブレーンがいないのでしょう」

   橋下語録も3ページにわたってやっている。だが、不思議なことに週刊現代でも取り上げていたテレビタレント時代の発言、「徴兵制賛成」「核兵器を持て」という重大なものが抜けているが、どうしたのだろうか。

石原伸晃「日テレ記者」時代の「報道局史上に残る致命的失態」

   自民党総裁選は週刊誌を見る限り石原伸晃優勢のようだ。だが評判はすこぶる悪い。新潮が「おバカ」、文春が「軽くてパー」と形容していることからも、もし伸晃が総裁、総理になりせば、いまよりもっと悪くなると評している。その理由は、親の七光りと石原裕次郎という叔父の七光りのもと、「他力本願」で生きてきたから哲学がない、決断ができないのだという。

   新潮によれば、1981年に慶応大学を卒業して日本テレビ報道局で記者をしていたが、当時の同僚に「仕事に対する熱意やガッツがまったくなかった」と酷評されている。運輸省(当時)を担当していた時代に驚くべきことがあったと、別の同僚が語る。

「85年8月に日航ジャンボ機が御巣鷹山に墜落した際のこと。伸晃君は休暇中の連絡先を知らせずにイタリア旅行中で、僕らは八方手を尽くして、やっと連絡をつけたのですが、彼は『あとはよろしくお願いします』と電話で答え、旅行を続けたんです。これは今もなお、日本テレビ報道局史上に残る致命的失態といわれています」

   こんな人間がトップになって原発事故でも起きたら、小沢一郎「生活党」代表のように自分だけさっさと逃げかねない。人材不足ここに極まれり。いやはや困ったものである。

舘ひろしの禁煙薬「自殺念慮」「意識障害」の重大副作用

   「週刊朝日」の注目記事は「服用者が自殺していた!有名禁煙薬で意識障害」。私は煙草を吸わないので縁がないが、ファイザーが販売するチャンピックスという禁煙薬は「魔法の薬」と呼ばれるほど売れていて、全世界の年間売り上げが約7億2000万ドル(日本円にして約560億円)にもなるそうだ。06年から米国で販売が始まり、08年から日本でも保険が適用される医師による処方薬として販売がスタートした。俳優の館ひろしがCMに出たことで知名度を上げ、国内での累計服用者は約120万人に上る。

   この薬、飲むと脳に直接作用するタイプで、効き目が評価されているようだが、実はかなり危険な副作用があるというのだ。8月2日、東日本に住む30代の男性会社員が自宅で首をくくって死んでいるのが発見された。警察は自殺と見ているが、その男性の両親は前の晩の息子の様子がおかしかったというのである。そして、息子の部屋で見つけたのがチャンピックスと患者に渡される禁煙手帳だった。今のところ因果関係はハッキリしていないようだが、チャンピックスには、死にたいと思う自殺念慮や攻撃的行動などの副作用の疑いがあり、そのことはファイザーから医療機関に渡される添付文書に記載されている。

   自殺念慮やうつ、心疾患などを引き起こしたとして患者1200人が米ファイザーを相手に訴訟を起こしていると谷直樹弁護士が語っている。厚労省の独立法人・医薬品医療機器総合機構によれば、08年度から12年度までに「自殺念慮」が18件、「自殺既遂」が2件など、自殺に関わる事例は計28件あるという。これはファイザーに報告された数である。だが、ファイザーが運営するサイト「すぐ禁煙JP」では自殺について一切触れられていない。

   朝日はファイザーや国をこう批判している。「思い起こされるのは『薬害肝炎』や『薬害エイズ』の問題だ。これらの問題では、国がやるべきことをやらない『不作為』によって、多数の犠牲者が生まれた。チャンピックスでは『犠牲者』がどれだけいるか見当もつかないが、注意喚起などの状況を見る限り、『不作為』が現在進行形で行われているように思えてしまう」

   この問題はタバコを吸わない人間にも無関係ではない。厚労省はチャンピックス服用後に起きた『運転中の意識障害』が、2011年9月までに少なくとも12件あったと公表している。公共機関やトラックの運転手に意識障害が起きたら大惨事は免れない。米国では米連邦航空局や全米トラック協会が、パイロットや運転手に対してチャンピックスの服用を禁止している。日本の航空業界は、業務前の健康チェックで服用が認められた場合は業務につかせないそうだが、他の業界は手つかずだ。

   昔、「私はこれで禁煙しました」というCMが話題になったことがあったが、「私はこれで禁煙しましたが、事故を起こしてしまいました」では何もならない。早急に副作用があることを、国もメーカーも周知徹底させるべきである。

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