<熱い空気>
市原悦子じゃわからなかった!米倉涼子・松嶋菜々子「美人すぎる家政婦は不幸である」

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   なーるほど、これがあの「家政婦は見た!」の原典だったのね。市原悦子のデバカメおばちゃんは「土曜ワイド劇場」でずいぶん長く続いた人気シリーズだった。

   「ドクターX」でカッコいいクールな女医ぶりを見せ、この秋の連ドラ視聴率1位に輝いた米倉涼子が、今度は家政婦とは!と思ったけど、テレ朝開局55周年記念、さらに原作の松本清張没後20周年とくれば、米倉涼子は外せないわけだ。「黒革の手帖(2004年)」以来、テレ朝、松本清張、米倉涼子は3点セットみたいなものだからね。また、1年前に大ヒットした松嶋菜々子の「家政婦のミタ」は「家政婦は見た!」から派生しているわけだから、これは松嶋菜々子「ミタ」のおばあちゃん(?)にも当たるのか。

浮気が心配な夫のDV、義弟の横恋慕で子供なくす悲劇

   そう思って見ると、両方の要素がはっきり見えてきた。市原悦子版の基本であるのぞき趣味、上流家庭へのやっかみと悪意、それは同じだ。だが大きな違いは、市原悦子がどう見ても美人とは言えないのに対し、原典は家政婦が実は超美人で、しかもそれをカツラやメガネで隠し、ブスメイクまでしていることだ。なぜそんなことをしているのか。ここで「家政婦のミタ」との共通点が出てくる。美貌が不幸を招いたという共通点だ。

   家政婦の河野信子(米倉涼子)は結婚していたのだが、あまりに美しいため、どこにいても男の目をひいてしまう。夫はそんな彼女の浮気を疑い、片時も心が安まらず、ついにはDVに及んでしまう。あげく、もっと安心できる平凡な女に走り、彼女は捨てられてしまったという過去をもつ女なのだ。「ミタ」もその美貌ゆえに義弟に横恋慕され、それが原因で夫と子供を死なせてしまったという悲惨な境遇だった。

   つまり、ポイントその1は「金持ちの上流階級の内実は醜く、家庭は不幸である」。ポイントその2は「美人は不幸である」。言うならば、このドラマは「一見幸せに見える不幸な者どうしがつぶし合いをしている図」を見せるわけね。そして、見る方は「ああ、よかった。金持ちでも美人でもなくて」とホッとするんだね。なんだか、見てる者が一番不幸な気がしてくる。いじましいもんなあ。(テレビ朝日系12月22日よる9時~)

(カモノ・ハシ)

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